Johannes Hansen
JH550 Peacock Chair
すこし前にお客様と店頭で、ウェグナーの家具は資産になるかというお話をしました。
どれだけ時が経とうとも巨匠の名が廃れることはなく、とりわけビンテージ品の希少価値が下がるなんて想像もできない。
この時はソファについての談義だったのですが、結論はもちろん「なる」でした。
座らにゃ損々

でもどんなに美しくともどんなに高価であっても、ウェグナー作品は眺めるための美術品ではなく人の動きとともにある生活の道具。
大事にしまっておくなんて無粋で、日常で使うために作られているからこそ使ってなんぼとか使わにゃ損々みたいなところがあります。


1947年にデザインされた「JH550」もまた日用的財産となる1脚。現在は「PP550」としてPPモブラーが製造を行っていますが、こちらは初期の工房・Johannes Hansen(ヨハネスハンセン)社による希少なビンテージ品です。
イギリスの伝統的なウィンザーチェアのリデザインであるものの、その姿はオーソドックスなダイニングチェアではなく華麗なラウンジチェアへ。実に大胆に再構築されています。


とくに、Finn Juhl(フィン・ユール)がピーコックと名付けた所以でもある放射状に大きく広がる背もたれは、ひと際目を引くパーツのひとつ。なんと肩甲骨の位置を計算してスポークが配置されているそうです。
他にも、フレーム全体がアッシュ材で作られているのに対しアーム部分にだけ色の濃いチーク材を用いたのは汚れを目立たないようにするためだったりと、至るところに細やかな配慮がなされています。


やや後傾するシートにはゆったりと身体を預けることができ、ペーパーコードの座面が柔らかく自重を受け止めてくれる。
一見派手に思えるのによくよく見るとシンプルなパーツを丁寧につなぎ合わせた、木工技術の結晶ともいえる同チェアは、まさに至極のくつろぎを与えてくれます。

実は、ピーコックの名がお気に召していなかったというウェグナー。これは想像なのですが、もしかすると見た目で命名されたことに納得できなかったのかもしれません。
座る人が自然に呼吸できる形でなければならないという哲学がしっかりと生きているからこそ、美しいJH550。
財産としての価値は言わずもがな、やっぱりウェグナー作品の真の価値は日常の家具としてたくさん座ってこそ感じられるものです。











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