ETROCS
F031 Desk
日本やヨーロッパで生まれ、時代を超えて愛され続けてきたデザインプロダクトを扱うインテリアショップ「メトロクス(METROCS)」。
流行を追いかけるように消費されていくものではなく、使い込むほどに味わいが増し、年月を重ねることでその存在感を深めていく。
そんな、普遍性を備えたプロダクトをセレクトしているのがメトロクスです。
今回、そんな同店を代表する人気プロダクトが入荷しました。
名作は、時代を選ばない。


フランスのデザイン史を語るうえで、欠かすことのできないデザイナーのひとり、Pierre Paulin(ピエール・ポラン)。
1960年代から70年代にかけてフランスを代表するデザイナーとして活躍した彼は、彫刻的で有機的なフォルムと、それまでの家具にはなかった自由な発想によって、数多くの名作を生み出しました。
今回ご紹介するのは、そんなポランの代表作のひとつである『F031 デスク』。


機能性と造形美。そのふたつを高い次元で両立させた『F031 デスク』は、1950年代フレンチモダンを象徴する一台です。
直線を基調とした端正なフォルムは、一見すると非常にミニマル。
しかし、細身のスチール脚や、天板から軽やかに浮かぶように設けられた引き出しの構造など、細部に目を向けるほど、ポランならではの繊細な造形感覚が見えてきます。
重厚さを感じさせることなく、空間にすっと溶け込む軽やかな佇まい。
デスクという実用的な家具でありながら、ひとつのオブジェのような美しさを備えているところも、このプロダクトの魅力です。


その造形をさらに印象的なものにしているのが、異なる素材が織りなす静かなコントラストです。
各部位に異なる素材を用いることで、それぞれの質感が引き立ち、収納やワークスペースといった機能も、独自のリズムをもってひとつの家具へとまとめられています。
機能をただ並べるのではなく、それらをひとつの美しい造形として成立させる。
その絶妙なバランスに、ポランのデザインに対する姿勢が感じられます。
また、背面まで丁寧に仕上げられているため、壁際に限らず、空間の中央に置いても美しい佇まいを保ちます。
置く場所を限定しない自由度の高さも、暮らしの中で長く付き合う家具として嬉しいポイントです。

素材には、それぞれの用途に適したものが選ばれています。
天板にはブラックのメラミン化粧板を採用。
表面硬度が高く、傷や汚れ、水分にも強いため、パソコンでの作業や筆記はもちろん、傍らに飲み物を置くような日常のワークシーンでも、気兼ねなく使用することができます。
一方、抽斗にはオーク材を使用。
美しい木目を持つオークは、使い込むほどに色合いが深まり、少しずつ表情を変えていきます。
日々の使用とともに家具そのものの景色が育っていく、そんな経年変化も無垢材ならではの楽しみです。
シャープでモダンな印象を持ちながら、日常使いに応える確かな実用性も備えた一台。
デザイン性と機能性、そのどちらも妥協することなく形にしているからこそ、長く愛用する家具としての安心感があります。

『F031 デスク』が製造されていたのは、発表からわずか十数年。限られた期間のみ生産されたことから、やがて市場で目にする機会も少なくなり、一時は“幻の名作”とも呼ばれる存在となりました。
復刻モデルのなかでも、チーク仕様は材料の安定した供給が難しくなったことから、現在庫をもって販売終了となる予定。
名作であっても、いつまでもつくられ続けるとは限りません。そう考えると、こうして今、手に取ることができること自体に特別な意味を感じます。
高い完成度と品質については、ポラン自身も「パーフェクト」と評したと伝えられるほど。
ミッドセンチュリーの時代に生まれ、長い時間を経て改めてその価値を見出されたこのデスクには、単なる懐古的な魅力とは異なる、確かな理由があります。
暮らしの中でどのように使われるのか。
そこにどのような人が座り、どんな場所に置かれるのか。そうした「使うこと」への意識を徹底してデザインへ落とし込んだからこそ、半世紀以上を経た今も、その魅力は色褪せません。
時代を超えて受け継がれる家具とは、きっとこういうものなのかもしれません。































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