MARUNI60 Oak frame 1Sheater

戦後の高度経済成長期、目まぐるしい発展を遂げていた日本では柳宗理をはじめとした数々のデザイナーが多くの名プロダクトを世に送り出しており、プロダクトデザインは最盛期を迎えていました。 「マルニ木工」もまたその内のメーカーの一つと言えます。 1928年の創設から当時としては難易度が高かった木材の曲げ技術をいち早く確立し、戦後のモットーである「工芸の工業化」のもと木材加工技術の研究開発、生産方法の改革を進め、「技術のマルニ」と評される礎を築き上げました。

ロングライフデザインの継承

>>この商品の詳細を確認する そんなマルニ木工から派生した「マルニ60」。 昭和期に生まれたシンプルで普遍的な「ロングライフデザイン」に再び脚光を浴びせて復刻するプロジェクト『60VISION』に参加したマルニ60は、強固なトラス構造を取り入れたデルタチェア、かつて人気を博したチェア、ソファ、テーブルからなる「No.79応接セット みやじま」などを原型とし、現代のくらしに寄り添った形にブラッシュアップして復刻しました。 こちらが今回ご紹介する「マルニ60 オークフレーム 1シーター」。「No.79応接セット みやじま」をもとに復刻したフレームチェアです。 フレーム、クッション共にブラックで統一されシックな存在感を放っており、流れるような美しい曲線を描くフレームと、そこにうっすらと見える木目はナチュラルな温かみを持ちながら、引き締まったモダンな印象も感じさせる精悍な佇まいです。 クッションの内部はフェザーやウレタンなどの4層構造で、座ると程よく沈み込むことでクッションが身体を包み込むような柔らかさです。 また、座面と背もたれ、そしてアームがそれぞれ座った際にリラックスできる体勢になるよう角度が付いており、これに加えてアームはよく見るとわずかに反っています、このわずかな「反り」によって腕を委ねた際に窮屈さを感じさせずにぴったりとフィットしてくれます。 クッションの4層構造とフレームの絶妙な傾斜、曲線が重なり合うことでついずっと座っていたくなってしまう座り心地を実現しています。 クッションを支えるスプリングはウェービングベルト。金属バネと比べてきしむ音もせず一枚の布のように体重を支えるためクッションと合わせても非常に柔らかく、それでも沈み込み過ぎない弾力を保っています。 また、布製のクッション材であるウェービングベルトは軽量という特徴も持ち合わせており、お部屋の模様替えなどレイアウトを変えたい時にも簡単に移動することができます。 ソファのレイアウトをイメージすると背を壁に付けてほとんど動かすことは無いと考えがちですが、マルニ60はそんな背面もスタイリッシュに仕上げています。 フレーム脚部はマルニ木工から得意としてきた曲木技術になぞらえた曲線的なデザインになっており、何よりも真後ろから見た際の確りとした背面フレームは堂々とした存在感があります。 お部屋の中心に置いて様々な角度から見てみると、更なる魅力に心惹かれること間違いなし。 「60VISION」によって進化と復活を遂げた「マルニ60 オークフレーム 1シーター」。現代のロングライフデザインとしてまた次世代に受け継ぎでいきたい一脚です。 フレーム、クッション共にオールブラックのカラーリングは残念ながら廃盤となっている仕様。先進的なデザインが盛んだった60年代のクラフトマンシップを感じられる一脚を、希少な仕様でぜひこの機会に。