BRAUN
DW30復刻モデル BN0076
ドイツプロダクトデザインの父 ”ディーター・ラムス”。
ドイツ、クロンベルクに本拠を置く老舗小型電気器具メーカー“BRAUN”のプロダクトデザインを務めたデザイン界の巨匠として知られています。
デザイン業界で度々引用される「良いデザインの10か条」も彼が提唱したもの。
10か条そのすべては思わずハッとさせられるものばかり。
その中の一つ、「良いデザインは、美的である」
当たり前に聞こえるかもしれませんが、果たして私たちの生活のなかでどれだけのものに美しさを感じることが出来るでしょうか。
本日紹介させて頂くのもまた、10か条すべてに当てはまるような美しいデザインがなされた逸品です。
デザインされたメッセージ
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古き良き伝統を受け継ぐ街、ドイツのクロンベルグにマックス・ブラウンによってラジオ部品の製造会社として誕生した「BRAUN」。
創業は1921年と古く、来年で100周年を迎える老舗メーカーです。
“ミッドセンチュリーモダンデザイン”が誕生した時代。
2代目当主のエルヴィン・ブラウンは「デザインは古き良きイギリス執事のように控えめだが、必要な時にはいつもそばにいる家庭機器が我々の理想だ」と述べました。
家電デザインに革命を起こしたブラウンは以降、「全てのデザインは機能から優先される“機能主義”」を一貫し、革新的なデザインを数多く発表。
BRAUNが生み出した多くのプロダクトは今も尚、色あせる事のない造形物として、デザイナーやコレクターを魅了し続けています。
今回入荷したのデジタルウォッチ「DW30」もその一つ。
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オリジナルは1978年に発表され1981年頃までと短い期間流通したモデル「DW30」。
当時は生産された大部分がドイツ国内で販売された上に約9,500本ほどしかマーケットに出回らなかったため、BRAUNマニアの間ではコレクターズアイテムとして高値で取引されるほどの希少なアイテムでした。
今回入荷したのはそんな「DW30」待望の復刻モデル。
完全復刻と謳われるほどのクオリティからコレクターやファンからも高い支持を集めた逸品です。
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デザインを手掛けたのは、先程触れさせていただいたドイツプロダクトデザインの父、ディーター・ラムスと彼と共に40年間BRAUNのデザインを手掛けたディートリッヒ・ルブス。
40年間という長い期間関わりながらも、今もなお親友としてコンタクトを取っているそうです。
良い関係が生む良い環境での仕事はとても楽しい時間だったそう。
ディーター・ラムスはいいデザインを作る為にはいい環境が必要だと述べていましたが、この環境こそが素晴らしいデザインを生んだのではないでしょうか。
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ラムスがデザインの仕事を始めたのは1950年代前半のこと。
ドイツはまだ第二次世界大戦後の復興期にありました。
現代のようなものの溢れる時代ではなく技術や社会の激変を目の当たりにする時代。
この景色が「世の中をより良いものにしたい」という情熱に繋がります。
これが彼のデザイン哲学となり、企業としてのBRAUNを代表するアイコンとして広く知れ渡りました。
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ラムスはたったひとりアイコンにされることに抗ったそう。
関わったすべての人の名前をクレジットするよう上層部に掛け合ったり、誰もが操作できるシンプルさを目指し取扱説明書を無くすことに尽力しました。
分かりやすいアイコンではなく、時代を超え生き延びるデザインを。
彼は彼のデザイン哲学を曲げず企業内で格闘し、当時の部下から父のように慕われていたという話も残っています。
ドイツプロダクトデザインの父と呼ばれるのはこのことに由来しているのかもしれません。
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彼らのデザインのすべてに宿る強いデザイン哲学。
DW30もまさしくそのひとつです。
シンプルでスクエアなステンレスケース。
フロントボタンは2つのみ。
説明書が無くとも操作できるシンプルな構造。
それと共存する、時代を超えるデザイン。
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1970年代、まだ誰も言及していなかった頃に、「この地球はどうなるんだ」と声を上げたのも彼だったそう。
当時の新技術であったプラスチックを多くのデザイナーが挙って扱う中、数年後にプラスチックが問題視されることになると誰が思っていたでしょうか。
「より控えめに、より良く」はデザインに限った話ではなく、私たちの行いすべてについてなのです。(ディーター・ラムス)
ただ良い見た目のものを作るだけがデザインではない。
シンプルながらも、深く考えさせられるものがあります。
「世の中をより良いものにしたい」という静かな情熱が生んだ名作。
この強い哲学に思いを寄せて身に着けたい、タイムレスデザインのご紹介でした。