Fritz Hansen
PK22
自然界に緑の牛はいない。だからグリーンレザーを張ったソファは作らない。
至極まっとうな回答でデザインの依頼を断ったという、Poul Kjaerholm(ポール・ケアホルム)のこの話が好きです。
金属を使ったプロダクトのイメージが先行して、てっきり新しい素材に対して柔軟な人なんだと思っていたら大間違いでした。
こだわりの純度


北欧ミッドセンチュリーの全盛期、ほとんどの家具が木製だった時代にいち早くステンレススチールを取り入れた氏。その当時は革新的として鬼才とまで呼ばれたほどです。
でも異素材を用いた実際の理由は、無駄をそぎ落とした繊細なフレームラインを実現するために必要不可欠だったからだそうで、じつは思い描いたデザインを叶えるための土台でしかありませんでした。


そう、新たな素材を使うことではなく「美しさの基準は自然界にある」ことこそが彼の真の信念。
自然からインスピレーションを得て、自然にある素材を使い、できるだけ自然のままの色を残すことに重きを置いていたといわれています(冒頭の緑の牛はいないという逸話にも納得です)。


しかもデザインより天然素材のキャラクターを出すことの方が大事とも語り、氏の作品の素材はこの世で手に入れられる最上級との呼び声も。
そんなこだわりを称えるように誕生した「PK22」のピュアレザーバージョンは、2023年の限定モデルです。


最低限の加工しか行われず、傷やシワもそのままに自然界にあった状態に近い質感が残る天然革。しかもアレルギー反応が出にくい素材としても認証を受けるなど、人にも優しい素材です。
また染色されていない点も大きな魅力で、新品のままの美しさを保つより経年変化するありのままの美しい姿を楽しむというケアホルムの哲学を見事に体現しています。

現行のPK22のラインナップを見ても赤や青、緑といったカラフルなカラーはなく、並ぶのはベージュや茶、グレーや黒などの自然界に本当に存在する色ばかり。
きっと製造・販売を担うFritz Hansen(フリッツハンセン)社も、氏が自然界の美しさにもっともこだわっていたことを分かっているのでしょう。
柔らかな肌触りと心地よい後傾が深い安らぎを作り出す1脚。その特別モデルにゆったりと身体を預けながら、ケアホルムの思いに考えを巡らせてみてはいかがでしょうか。











美しい北欧の名品
曲線が魅せる美しい曲木
時代を表現したポストモダン
感性を刺激するデザイナーズ
想いを馳せたスペースエイジ
魅力が詰まったレトロポップ
日本の民芸アイテム
やすらぎを感じるクラフト家具
ヴィンテージ家具の商品一覧へ
日本のヴィンテージ
米国のヴィンテージ
北欧のヴィンテージ
西欧のヴィンテージ家具
西欧のアンティーク家具
各国のヴィンテージ家具








商品保管サービスについて