Fritz Hansen
SEVEN CHAIR
1955年にデザインされ実に70年、発表から現在までに700万脚を売上げ世界一売れた椅子として今も広く愛される名作「セブンチェア」。
洗練されたデザインと機能性に加え、積層合板を用いた一体成型の製法は後の家具デザインにも大きな影響を与えました。
本日はそんな名作チェアが2脚入荷いたしましたのでご紹介致します。
ベルベットに包まれた傑作
デザインを手掛けたのは北欧デザインの巨匠として名高い"アルネ・ヤコブセン"。
セブンチェアのほかアントチェアやSASロイヤルホテルのために設計したエッグチェア、グランプリチェアのほかスーパー楕円テーブルなど多くの名作をデザインしたことで知られます。
1952年に同氏がデザインしたアントチェアに更なる改良を施すことで完成したセブンチェア。
アントチェアがデザインされた当初3本だった脚はセブンチェアでは4本に改められたほか、背座の大きさを一回り大きくサイズアップすることでよりゆったりとした姿勢で座る事ができ、安定感のある一脚に仕上げられました。
背もたれから座面が一体となった曲線的なシルエットはそれまでの一般的なチェアと比べて圧倒的に薄く軽量となっており、背もたれに寄りかかると適度にしなることで体を受け止めてくれます。
それを実現可能にしたのが9層のプライウッド。座る人の姿勢や体型に合わせて程よく背もたれがしなるようになっており、また三次元的な曲面を持たせることで身体にフィットする座り心地にも寄与しています。
また、80年代以降はプライウッドの間にインド綿を張り入れることで、さらに高い強度を実現するという改良もなされています。
セブンチェアのシェルにはラッカー、カラードアッシュ、ナチュラルウッド、フロントパディング・フルパディング仕上げがあります。
そんな中今回入荷したのはイタリア製ミッドナイトブルーのベルベット生地を使用し、クッション性が向上したフルパディングモデル。
上質な手触りに加え、繊細でなめらかな質感は見た目にもエレガントな風合いをプラスしています。
フルパディングのシートでも他の仕上げと変わらずスタッキングが可能、お片付けや移動の際にはコンパクトにまとめることができるようになっています。
また、脚は現行モデルには無いブルー系に塗装されており、シートと合わせて統一感のあるスタイルに。
落ち着きのある色使いによりスリムなレッグの印象をより引き締まったものにしています。
シンプルな造形に掛け心地やスタッキング機能など綿密な設計が詰め込まれたヤコブセンのセブンチェア。
北欧スタイルなどのインテリア空間はもちろん、ベルベット生地のエレガントな風合いはシックなクラシカルスタイルのお部屋にもマッチしてくれます。
モダンかつ有機的な曲線を用いたシルエットで空間の主役となってくれる逸品、ワンランク上のスタイリングが叶うこの機会をぜひお見逃しなく。