Fritz Hansen

Drop chair

本日はシンプル且つ存在感を放つ唯一無二の曲線美により、世界のインテリアファンを驚かせた北欧を代表する名作椅子、フリッツハンセン社『 ドロップチェア / Drop chair 』のご紹介♪

静穏の間に、ひとしずく落ちる

インプション各店でこれまでもご紹介しております『 セブンチェア 』や『 アントチェア 』でお馴染みアルネ・ヤコブセン（ Arne Jacobsen ）1958年のデザイン。それは名作『 スワンチェア 』や『 エッグチェア 』と共に、ヤコブセン自身が一から設計したコペンハーゲン初の高層シティホテル「 ラディソンSASロイヤルホテル （ Radisson Blu Royal Hotel ）」の為に作られました。

昭和天皇・皇后も滞在した事のある同ホテルは、家具や照明のスイッチ、ドアノブ、カーペット、カトラリーに至るまで、全て彼自身が手掛けましたが、改装工事が幾度となく繰り返され、現在はテレンス・コンランも好んで宿泊する606号室が、当時のまま残されている最後の部屋とされています。

ホテルの名称ともなっているSAS （ Scandinavian Airlines System ）は、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの北欧三国が共同で設立した航空会社です。当時、アメリカより観光客を呼び寄せる為、宿泊客がそのまま搭乗手続きを済ませシャトルバスで空港に向かう場所として立案され、既に世界的に名声を得ていたアルネ・ヤコブセンがそのチーフディレクターとして選ばれました。

無機質な高層ビルのデザインに対しても「自然との調和」を意識し、空が映りこむアルミパネルの外装が印象的な20世紀を代表するモダニズム建築として、現在も多くの人々に利用されています。

ドロップチェアはヤコブセンにとってもお気に入りのチェアであったと言われ、2014年に初めて製品化されました。

プラスチックで立体的に作られた背座一体型のシートは、「ドロップ＝雫」というその名の通り、「雨」が「下」に落ちるそのシルエットを造形したもの。

丸い水滴が落ちるその動きは形の基本である丸と三角の組み合わせで構成され、インテリア（室内装飾）として、「丸（＝空間の印象を和らげる）」、「三角（＝注目させる）」の視覚効果を最もシンプルなカタチで表現しています。基本形に最も近い形状ゆえに、フォルムとしてこれ以上効果的な椅子は無いかもしれません。

空間に対する演出効果は勿論、抱擁の感覚にインスピレーションを得てデザインは、実用としても包み込まれる心地よい着座感。トップに向けて細く伸びる背もたれは、細身ながら上半身をしっかりと支えてくれます。

また水滴を意識した曲線構造に対し、4本のスチールレッグは直線で構成。全体へのメリハリと確りとした安定感がございます。脚先は平たい丸パーツで作られ、荷重による床へのダメージを軽減。別途傷防止用フォルト等をご用意頂くと、テーブルからの出し入れがよりスムーズに出来そうです。

そぎ落とされた造形美が特徴の北欧家具ながら、人工素材を組み合わせたどこか近未来的なフォルムは、ミッドセンチュリーやスペースエイジ等の生活感を軽減させたインテリアコーディネートにも有効です。

またダイニングの椅子をひとつずつ異なるデザイナーズアイテムで組み合わせたい方にもオススメのオブジェの様な佇まいです。

雫の名にふさわしく、ゆっくりと静かな時が流れる美しいダニッシュモダンデザイン。在庫限りとなりますので、是非この機会お見逃しなく！ご注文はお早めに♪