Fritz Hansen
SWAN
無機と有機のあいだ

突然ですが、冬になぜ日差しが少なくなり、寒くなるのか。
それは太陽のまわりを周り、自らも回転する地球が少しナナメに傾いているから。
同じ傾きのまま太陽のまわりをグルグルと回るので、北のてっぺんと南のてっぺんでは1日に受ける日差しの時間が変わってくるのです(ざっくり)。

その傾向は緯度(いど)というものが高くなればなるほど顕著になります。今回の椅子が生まれたデンマークもそんな緯度が高い北欧の国。
外で活動出来る時間が少なくなれば、おのずと過ごす事が増えるのがお部屋の中。
北欧の人々は長い時間を過ごす部屋を彩るアイテムを大切にし、そしてこだわりをもってものづくりをするようになったのでした。

製造はフリッツハンセン。木製家具にはじまり、プライウッド(成型合板)やステンレスなど様々な素材を取り入れモダンファニチャーを作り出してきました。
今回のチェアをデザインしたアルネ・ヤコブセンとはプライウッドを用いた美しい椅子、アントチェアやセブンチェアを生み出しています。


スワン。白鳥を意味するこの言葉が名前に付けられたこの椅子は1958年、SASロイヤルホテルのためにデザインされた1脚。
デンマーク初の高層ビルとして知られるこのホテルは水平に伸びる低層階、そしてくびれから高く伸びる高層階の組み合わせによる名建築。ガラスのカーテンウォールの中には大理石をあしらったロビー、巻き貝を想起させる螺旋階段と今でも古びない佇まいをたたえています。

直線を基調とした構造の中に潜む曲線や曲面。先程の螺旋階段もそうですが、生活感の少ないモダンデザインの中であるからこそ、その作り込まれた曲面に人は有機的な雰囲気を感じ取ります。



硬質発砲ウレタンというフレームに吹き付けて形を作る素材によって、厚みをコントロールしたシート。まとう素材によって印象も変わってきます。
今回はグリーン系のファブリック。細やかな平織りによって、遠目にはフェルト地のようなほのかな起毛感を与えています。

ヤコブセンならではのフォルムを活かすのであれば、柄物よりかは単色のファブリックのほうが良い場合もあります。
さじ加減が難しいところで、華やかさを演出する場合は総柄なども楽しいかもしれませんが、今回はそっとお部屋に馴染むテイストをお望みの方にお勧めいたします。


ヤコブセンらしい洗練された4スターレッグはスムーズに回転し、フォルムを損なわない軽やかさ。ホテルのロビーでも、図書館のラウンジスペースでも、温もりのあるリビングでも破綻する事のない白鳥の椅子。発表から65年以上が経ちますが、これまでも、そしてこれからも。多くの人を迎えて包みこんでいくのでしょう。

実はありがたいことに、スワンにエッグチェアというビッグな入荷となっておりますが、こちらのご紹介はまた後日とさせていただきます、どうぞお楽しみに。オンラインショップには出品されておりますので、気になる方はそちらからどうぞご覧くださいませ。
またご愛用された1脚を手放そうかとお考えの方は、問合せフォームやLINEからも見積を行っておりますのでお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。次の方へ繋ぐお手伝いをさせて頂ければ嬉しく思います。































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