FJORDFIESTA
Scandia Prince Chair
デンマークやスウェーデンに代表される北欧家具。どのデザインも洗練されているのに温かみがあって実用性を備えている、そんなイメージです。
では、ノルウェーの家具は…?上記の2カ国に比べると、同じ北欧にありながらちょっぴり地味な存在かもしれません。
確かにすぐに思い浮かぶブランドやデザイナーがあるようなないような。
でも実は認知されていないだけで、優れたデザインの宝庫である北欧・ノルウェー。そのアイコン的存在が入荷しました。
慎ましい大自然
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フィヨルドやオーロラに代表される自然豊かなノルウェーは、他の北欧諸国に比べて力強いデザインが多いといいます。
実際にこの椅子を見たとき、そのフォルムから連なる山々を連想したほど。厳しい自然が生活に及ぼす影響は大きいのだと感じます。
「スカンディアプリンスチェア | Scandia Prince Chair」。ノルウェーデザインの代名詞と称されるチェアです。
1957年、当時国立工芸美術大学の学生だったHans Bruttrud(ハンス・ブラットルゥ)が課題の一つとして手掛けた椅子が製品化されるという、なかなかめずらしい経緯で誕生しました。
それほどまでに完成されていたスカンディアシリーズ。縦長の積層材をつなぎ合わせて生み出される独創的な構造が高い評価を得たのでしょう。
現在でもこのプリンスのほか、背もたれの低いJr.(ジュニア)やラウンジタイプのNett(ネット)、ハイバックの寛ぎ椅子Senior(シニア)など豊富なラインナップで展開されています。
製造を担うのは、同郷のFjordfiesta(フィヨルドフィエスタ)社。一旦生産が終了していた同チェアをデザイナー本人と改良を加えながら、オリジナルに近い形で復刻しました。
若いデザイナーを迎えながら母国の古典的な遺産を大切にし最先端の家具を開発する同社。高い職人技を擁するからこそ、スカンディアシリーズの再現が見事に果たされたのではないでしょうか。
さて、肝心のプリンスチェアの説明を。平面的な積層形状を縦に並べ立体的に仕上げられたシェルは、惚れ惚れするような美しい曲線を描きます。
高さのある背もたれと広さのある座面、加えてプライウッドのしなりが作り出す心地の良い着座感。また、スタッキングを可能にしたスチール脚が見た目に程よい抜け感を与えています。
二次元的から三次元的へ。形も表現も革新的でユニークだった当時から、現代でも愛され続ける時代を超越したデザインへ。
厳しい自然に向き合いながら生まれたデザインは、ダイナミックでありつつもどこか慎ましさがある。
そんなノルウェーデザインを広めるムーブメントのきっかけとなる(なった)名作椅子をぜひご自宅で堪能してみてはいかがでしょうか。