Herman Miller
Eames Lounge Chair and Ottoman Black Leather & Walnut
イームズの家具というと、シェルチェアのような大量生産のイメージを持たれる方も多いかと思いますが、このラウンジチェアは少し異なる存在。
1956年の発表当時としてはかなり高価な製品であり、Charles and Ray Eames の作品の中でも、特にラグジュアリーな位置付けとして誕生しました。
成形合板やアルミといった工業的な素材を用いながらも、そこに感じるのはどこか柔らかな温かみ。
現在まで大きく形を変えることなく作り続けられているのも、単なるステータスではなく、実際の快適性や完成度が長く支持されてきたからでしょう。
70年愛され続ける理由

本日ご紹介するのは、ミッドセンチュリーを代表する巨匠デザイナー、Charles and Ray Eames によりデザインされ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)やシカゴ美術館等の永久コレクションとして収蔵されている名作、Herman Miller の 『 Eames Lounge Chair and Ottoman 』
1956年の発表以来、世界中で愛され続けているラウンジチェアの傑作です。

ラグジュアリーな存在感がありながらも、どこか肩肘張らない空気感。
この絶妙なバランス感覚も、長く愛され続けている理由のひとつかもしれません。
成形合板による美しい曲線。重厚感のあるウォールナット。身体を包み込むブラックレザー。
それぞれの素材感が強く主張しながらも、不思議と全体は軽やかです。

ミッドセンチュリーという言葉を知らなくても、「なんだか格好いい」と素直に感じさせる力のある一脚。
1956年、アメリカのテレビ番組で初披露。チャールズが実際に座りながら紹介したことで、一気に注目を集めたそうです。
今では当たり前のように見かける名作ですが、当時としてはかなり未来的な存在だったのかもしれません。

まず惹かれるのは、やはりこの独特なフォルム。
3枚の成形合板を組み合わせたシェル構造は、どの角度から見ても滑らかな曲線を描き、ラウンジチェアでありながらどこか軽やかな印象があります。
1956年の発表から現在まで大きく形を変えることなく作り続けられているのも、この完成度の高さあってこそ。

ラウンジチェアでありながら、ソファのように空間の重心を下げすぎない。
このバランス感覚は、改めて見ても流石だなと思わされます。
特にウォールナットの柔らかな木目は、ブラックレザーの緊張感を程よく中和していて、モダンな空間はもちろん、木家具の多いインテリアにも自然と馴染みそうです。

また、イームズ夫妻はこのチェアを“使い込まれたファーストベースミットのような座り心地”として構想したと言われています。
実際に腰掛けてみると、その表現にも納得。身体を受け止めるような柔らかさがありながら、沈み込みすぎない絶妙なバランスで、長時間でも自然と寛いでしまいます。

特にオットマンに脚を預けた時の感覚は格別。読書や映画鑑賞はもちろん、何をするわけでもなく座っていたくなる、そんな不思議な魅力があります。

成形合板やアルミといった工業的な素材を用いながらも、どこか柔らかな温かみを感じさせるイームズラウンジチェア。
“使い込まれたファーストベースミット” という思想の通り、身体を包み込むような座り心地と、空間に自然と馴染む軽やかな佇まいは、70年近く経った今でも色褪せません。
ラウンジチェアとしての快適性はもちろん、置いてある姿そのものにも完成された美しさがあり、ただ座るためだけの家具ではないことを実感させてくれます。































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