Herman Miller
Upholster Arm & Side Shell Chair
若い頃は、色味のない生活でした。といっても、引きこもっていたとか淋しい人生を送っていたというわけではなく、インテリアの話です。
ほぼモノトーンの部屋。そして、古家具にどっぷりはまってからはダークブラウンの部屋。
それでも今は、心なしか色彩をプラスすることを許容できるようになってきました(年のせいかも?)。
心躍る、ピンクとオレンジ
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とりわけミッドセンチュリーの家具ともなると、カラフルな方に惹かれてしまうのだから不思議なものです。
インプション各店に入荷したイームズのチェアたち。落ち着いたグレーやブルーも捨てがたいと思いつつも、経堂店のチョイスはポップなピンクとオレンジです。
シェルの前面にナウガレザーをあしらったアプホルスター仕様のアームシェルとサイドシェル。
しなやかさのあるFRP製シェルの座り心地はそのままに、張地があることでクッション性が増し、より柔らかな感触を実感いただける点がレザータイプの魅力といえます。
そして、何よりの醍醐味はやはりカラーリング。通常であれば楽しむのはシェル自体の色味だけですが、今回はシェルとレザーのコントラストまでも味わうことができます。
しかもただポップで明るいだけでなく経年により渋みを増した2つの色。ひとつずつ見ていきましょう。
まずは、アームシェル。潤しいピンクのレザーにホワイトシェルの組み合わせです。ちなみにシェルは、Modern Furniture Sales(モダンファニチャーセールス)が製造した日本製です。
「48.08.24」は製造年月日の刻印なのですが、年の読み方は1948年ではなく昭和48年(=1973年)。少しだけ日本らしさが刻まれています。
それから、サイドシェル。ビビッドなオレンジのレザーにファイバーたっぷりのネイビーシェルの意外な色合わせに正直驚きました。
こちらのシェルは、刻印からHerman Miller(ハーマンミラー)社の2ndビンテージ期(1950-70年代)のもの。前と後ろで全く違った表情を見せるおもしろい1脚です。
また、ベースもそれぞれに異なり、アームシェルはゆったり寛ぐリビングシーンにおすすめのキャッツクレイドルベース。
サイドシェルはダイニングチェアとしてもデスクチェアとしても使えるコントラクトベースに付け替えられています。
彩りにあふれた生活が当たり前の人からすると、色は派手でこそなんぼなのかもしれません(もしくはこの色は派手ではないのかもしれません)。
対してワントーンでまとめていたり、色味を加えることに抵抗がある人にとっては、かなりチャレンジングになるかもしれません。
それでもこの豊かな色彩は見ているだけで元気になれるし、古き良き時代のエネルギーを感じられる気がして心躍ります。
服のコーディネートにアクセントカラーを足すように取り入れてみたくなるピンクとオレンジ。ミッドセンチュリーの色はやっぱり特別です。
アームシェルチェア ピンク キャッツクレイドルベース
サイドシェルチェア オレンジ コントラクトベース