Knoll 420 Side Chair & Diamond Chair
イームズやジョージネルソンに並びミッドセンチュリー期を代表するデザイナーとして広く知られている”ハリーベルトイア”。 デザイナーとしての知名度の高さから、インテリアデザインをメインに手掛け、数多くのシリーズを残している人物だと思っていました。 しかし、実際は彫刻がメインの仕事で、手掛けたインテリアはKnoll社からはワイヤーを基調としたシリーズのみ。 僅か1シリーズのみでデザイナーとしての地位を確立したハリーベルトイア。 今回はそんな彼の名シリーズから2点、チェアのご紹介です。彫刻のような椅子
こちらのダイヤモンドチェアとサイドチェアを代表とする、ワイヤーをメインとした一連の家具シリーズは1952年に発表されました。 その革新的なデザインは20世紀を代表する家具デザインのひとつとして、世界中から認めれらています。 沢山の種類があるシリーズで、今回ご紹介するチェアの他にもバードチェア、ハイスツール等、様々なタイプが展開されています。 人体構造に合わせてデザインされたスチールロッドの絶妙な流線は、見た目からは想像し難い吸い付くようなフィット感を生み出しており、不思議とリラックスして座る事が出来ます。 このスチールロッドを接合するのには高い技術力が必要で、彫刻家として、金属の溶接が天才的な腕前だったハリーベルトイアだからこそ生まれたデザインだと言われています。 この2脚クッションを外した時の構造も全く一緒で、コンディションも殆ど同じ2脚ですが、実はこちらのサイドチェアとダイヤモンドチェア。 サイドチェアが現行品なのに対して、ダイヤモンドチェアはビンテージのお品物。 しかし、一見違いが無いように見える2脚。 それもそのはず、現代でも当時と製造方法はほとんど同じなんです。 ワイヤーの交差部分も昔も変わらず一点一点手作業で溶接されているそうですよ。 ここで豆知識! ビンテージに多く見られる特徴があるんです! それはシェルと脚フレームの固定金具! これには諸説ありますが、ワイヤーをクリップ上に曲げているものは現行品に多く見られ、ビンテージ品にはコの字型の部品が多く見られるようですよ。 とはいえ、少数ではありますが現行品でもコの字の部品が使われているものもあるようなので、製造した工場にもよるのかもしれませんね。 なのではっきとした違いがあるとは言えませんが、 こういったディテールは想像が膨らんで面白いですよね。 本体部分には年代による変化があまりないのに対して、クッション部分は分かりやすい違いがあります。 まずはロゴの有無、ビンテージが無地なのに対して、現行品は”Knoll"ロゴが等間隔に並んでいます。 ハリーベルトイア自身が「この椅子は主に空気によってできている」と評したサイドチェアとダイヤモンドチェア。 座れる芸術品として根強い人気を誇る名プロダクトです。420 サイドチェア ワイヤーチェア ホワイト シートパッド付
ダイヤモンドチェア Diamond Chair ラージ ミッドセンチュリーモダン
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