FUJIEI
Ny chair X
Takeshi Nii
皆さんは、椅子ってどんな目的や用途で選びますか?
今回ご紹介する「ニーチェア エックス Ny chair X」は、デザイン、素材、機能、掛け心地、どれにおいても選ぶ基準を満たしてくれ、これまで世界各国で50年以上販売され続けている、そんな素晴らしい逸品です。
多くの人から愛されるカレーライスのような椅子

1970年、デザイナーの新居 猛(にい たけし)によって生み出された「ニーチェア エックス Ny chair X」。1950年代から折り畳み椅子づくりをはじめ、「座り心地を落とさず、とにかく安く、道具のように役に立ってこそ椅子」という信念のもと、「多くの人から愛されるカレーライスのような椅子づくり」を目指しました。

試行錯誤の末たどり着いたのが、この脚部のX構造の「ニーチェア エックス Ny chair X」。
さらに木製の肘かけ、シートには綿の厚織生地を採用。すべてが相まって、快適な座り心地を実現しています。その後に続くシリーズの原点であり、生涯折り畳み椅子の開発に取り組んだ彼の集大成といえるプロダクトです。

その特徴は、重さ約6.5kgと軽量なこと。
ニーチェアエックスは小柄な方でも軽々と持ち運べ、部屋から部屋、バルコニー、野外まで、様々な場所に気軽に移動できます。折り畳んだ状態で自立し、その厚み約15cmとコンパクト。使わない時は収納することで、スペースを有効活用できます。

そして、大きな魅力のひとつが、見た目以上の座り心地のよさ。
座ったときの身体の重みで、X状の脚が左右に広がり、座面のシート生地が引っ張られ、その張力がクッションのような機能を果たし、適度な弾力を味わえます。
また、座面から頭まで預けられる背もたれまでが一体となったシートは、伸縮性のある「綾織り」を採用することで身体に合わせて伸縮し、包み込まれるような座り心地を体感できます。

オットマンは、耐荷重が約95㎏あり、オットマンとしてはもちろん、トレーを置いてサイドテーブルに、玄関に置いて、靴の脱ぎ履きのサポートや、バゲージラックなど、小回りの利く生活の道具としても◎

50年以上経つ現在でも多くの人々に愛され、言葉通り「多くの人から愛されるカレーライスのような椅子づくり」を体現した、そんな椅子がこの一脚ではないでしょうか。