Japan Vinatage
Glass Stem Cup
お祭りで食べるガリガリのイメージから、いつしかふわふわのスイーツへと進化を遂げたかき氷。
夏場の行列に並ぶ忍耐力がないわたしは、食べてみたいと思いつつも有名店どころか専門店にもなかなか行く機会がありません。
でも調べてみるとかき氷のベストシーズンは冬という説も。どうやら溶けづらいほうが美味しさが持続するそうです(冬なら行列に並ばなくてすむかも!)。
ノスタルジックの塊

今でこそ季節を問わず思い立ったらすぐに食べられる氷菓も、初めて大流行した江戸時代から明治にかけては高級品だったのだとか。
少しずつ庶民に普及しはじめると、氷菓子店ではタンブラー型やおわん型のガラスの器が使われるようになります。それがこの氷コップです。

きっと、吹きガラス職人たちが腕を競い、しのぎを削り合ったのでしょう。ガラスの技術の向上とともにさまざまな色や形、模様が生み出されていきます。
ヨーロッパの技術力を取り入れながら日本独自の発展を遂げた氷コップはいつしか「和ガラスの華」と呼ばれ、工芸硝子の地位を確立しました。



今回は高坏(たかつき)やゴブレットにも似た定番のラッパ型。口縁にグラデーションがかった赤色、カップ全体に玉垂れ文と呼ばれる模様が乳白色の透かしにてあしらわれています。
また黄緑色の脚部は、紫外線(ブラックライト)を当てると蛍光に発色するウランガラス製。ガラスならではの透明感のなかに際立つ色彩のコントラストが、うっとりするほどの美しさを放ちます。


さらに手作りならではの気泡や揺らぎ、小さな凹み傷などの製造痕が残るぽってりとすこし歪んだ肉厚ガラスは、ノスタルジックの塊そのもの。精巧でないからこそのレトロ感がたまらなく愛おしく感じられます。
当時のようにかき氷やあんみつを味わったり、フルーツやヨーグルト、アイスクリームを盛り付けたり。もちろんそのまま眺めて目の保養にしたり、アクセサリーなどの小物入れにしてもよいかもしれません。

安全性の観点からウランガラスが1940年代(戦前)にはほとんど作られなくなったことを考えると、おそらく明治~昭和初期までの間に製造されたと思われるこちらの1点。
年代を推測する楽しさやたくさんの色や柄が増える喜びが収集欲を掻き立てるのもわかる気がします。
まもなく迎えるかき氷のベストシーズンに懐かしい涼を感じてみる。なんて、ちょっと玄人すぎる楽しみ方でしょうか。蒐集家の皆さんもこれから集めてみたい方もコレクションにぜひ。











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