KOTOBUKI

Side Chair

本日は、日本に於ける20世紀のインテリアデザインを語る上で欠かす事の出来ない代表的なデザイナー柳宗理による1969年の名作椅子、コトブキ『 サイドチェア 』のご紹介♪

imptionでしか購入出来ない柳宗理の限定モデル

「背座一体成型の椅子」というと、C&Rイームズの「サイドシェルチェア」を想像される方も多いかと思いますが、イームズシェルが背座共に曲線的で”丸っこい”のに対し、柳宗理のサイドチェアはどこか”四角っぽい”カタチをしています。しかしながら、細部をよく観察してみると本当に平たく尖った箇所は何処にもありません。

有名なデザイナーズアイテムでありながら不思議と派手さはなく、敷居の高さを感じさせない素朴さ。「普通のものを普通に」「当たり前のものを当たり前に」と、作品に作家性を込めない柳宗理ならではの奇をてらわないデザインは、ホッと一息つける安心感と馴染みやすさを感じさせます。

色褪せない「スタンダード」と呼ぶにふさわしい同作は形こそ同じであれど、ファブリックのカラーは豊富。左右ツートンカラー等、本物志向のコレクターを満足させるバリエーションが存在します。こちらはメタボリズムグループの建築家・大高正夫により建築された香川県の坂出人工土地・坂出市民ホールが、当時別注品としてオーダーした特別なサイドチェア。これまでにファブリックのカラーバリエーションこそあったものの、シェルの色はホワイト色でした。しかし今回注目したいのはシェルの色がレッド色である点です！

真紅にグレーを少し混ぜたような独特のレッドカラーは、従来のFRPの質感に屡々見受けられるチープさは一切なく、高級感すら感じさせるエレガントな雰囲気を演出。シックなグレーファブリックとのカラーコントラストに目を奪われます。公共施設で使用されていた物とは思えない美的センスは、建築好きが認める昭和の名建築あってのもの。サイドチェアを既にコレクションとしてもお持ちのあなたにも、是非加えて頂きたい逸品です。

5～6脚程重ねられるスタッキングベースなので保管のしやすさも◎！ご自宅使用は勿論、オフィスやショップ、公共施設等でも活躍しています。またスタッキングと比べるとあまり聞きなじみのない言葉ではありますが、同作には「ギャンギング」機能も装備しています。ギャンギングとは脚部の構造に他の椅子と連結出来るフックが施され、同サイズの椅子であれば、劇場の椅子の様に横並びに繋げていく事が出来ます。

ダイニングチェア等、ホームユースではあまり使わない機能ではありますが、その見た目の" カッコよさ "は、それだけでお客様の目を惹き、食卓用は勿論、デスクチェアとして単体使用される方も。家庭用家具として作られていない珍しい構造が、ご自宅使用では生活感を軽減させる個性的なものとして人気を集めています。

弊社のスタッフが大型輸送用の大きなトラックを借りて、香川県の現地まで出向き、特別仕様の柳作品を全て買い取ってきた為、いわゆる「赤いサイドチェア」が手に入るのはimptionのみ。

シックな印象も持ち合わせている為、店内では周りの家具と馴染んでおりますが、椅子好きのコレクターさんが特にご説明すると「えっ！？」っとなる文字通り隠れた名作です。

大量入荷したあの日から早3年。座面をオリジナルから張り替える等、色々なバリエーションも販売し、弊社のお客様の間ではすっかりお馴染みとなった柳宗理の別注色モデル。どうやら、倉庫の残り在庫も少なくなってきたよう。ここにきて、また急に売れ始めるという見えない波を感じる昨今です。

「欲しくなってきた！」という人も、「もう持ってるよ！」という人も、市民ホールに展示されていた椅子の写真等、お買取り当時の記録も過去のコラムに掲載されておりますので、お時間のある時に是非ご一読ください。「コラムのページは" コチラ "から」

今回は張り替えていない当時のオリジナル生地を使用した物が入荷。是非この機会お見逃しなく！ご注文はお早めに♪