GETAMA
GE290 3seater sofa
もしもこのソファが自宅にあったなら、ちょっとだけ背筋が伸びてなんだかゆったり寛げない気がするんです。
ウェグナーだから、ビンテージだから、そこそこいい金額がするから。まさに、特別な家具への緊張感。とはいえ、日常で使うソファなのに、リラックスできなかったら元も子もありません。
でも、そんな緊張もきっとはじめだけ。座り始めれば、たちまち“ 生活の道具 ”として日常になじんでくれるはずです。
なぜならそれこそが、ウェグナーの家具だから。
転機の家具。
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少し消えかけの刻印。刻まれているのは、“ GETAMA DENMARK ”と“ DESIGN HANS J WEGNER ”の文字です。
そう、こちらの「GE290」はGETAMA(ゲタマ)社とHans. J. Wegner(ハンス. J. ウェグナー)の共同開発によって生まれた作品。
デンマークの街ギズステズ(GEdsted)、製品の材料として使用していた海藻(TAng)、マットレス(MAttres)の頭文字から成るゲタマ社の創業は1899年。当時マットレスの専門メーカーだった同社にとって、この共同開発は大きな転機でした。
時代の変遷にあわせて素材を変え、またその時代の要求にあわせて製品の幅を広げるきっかけとなったのです。1950年代初頭から数々の名作をともに生み出し、「GE258」「GE259」や今回紹介する「GE290」は世界中に広く知れ渡ることに。つまり、転機だったのはウェグナーも同じだったようです。
そんなお互いを高めあって作られた作品のひとつ「GE290」。確かに、いざ日常使いとなると緊張もするはずです。
では、その“ 緊張感 ”をほぐす理由って?いよいよ、本題です。
しっかり肘を預けることのできる広めのアーム部分。腕を置いた瞬間はひんやりとする木肌も、徐々に体温で温まっていくようなぬくもりを感じられます。
また、木目は感じることができるのに、つるつるとした肌触り。この触り心地は実際に体感すると、やみつきになりそうです。
そしてこの美しいフレーミング。今回の「GE290」はオーク材が用いられており、経年により飴色に変化した木色が落ち着きを感じさせてくれます。
丸みのある削り出しには、北欧らしさとウェグナーらしさ。2つを同時に垣間見ることができるのです。
ちなみに、個人的なお気に入りポイントはここ。丸っこくてピッと飛び出たそのシルエットは動物の後ろ足のようだったり、しっぽのようで可愛さ満天!です。
それから、シートの下の見えない部分にあるスプリングを覆う布もまた魅力のひとつ。若草色のキルティングが、たまらなくビンテージ感を高めてくれています。
少々染みや汚れはありますが、それもまた長い時間愛され続けた証拠として愛おしく感じて頂ければ幸いです。
さらに、このソファの美しさを引き立てるブラックレザーの背もたれと座面。北欧家具には珍しい仕様です。
オリジナルかどうかは分かりかねますが、通常のファブリックとはまた違った奥行きのある佇まいは“ 最大の魅力 ”といっても過言ではありません。
オーク材の優しい風合いと引き締まったブラックレザーの組み合わせは、北欧なのに北欧でない不思議な感覚。「GE290」の新たな一面を引き出しているかのようです。
「もしもこのソファが自宅にあったなら。」
皆さんもぜひ想像してみて下さい。きっと、日常使いの風景が思い浮かぶはず。そして、ゲタマ社とウェグナーがそうだったように、GE290とレザーのコンビネーションは北欧家具へのイメージの転機となるかもしれません。
想像だけでは押さえきれなくなったなら、すでにもうこのソファの虜。ぜひ実際にご自宅にお迎えしてみてください。
ゲタマ GETAMA GE290 3シーターソファ
ちょうどちらりと「GE240」が後ろに写っていたので、よかったら見比べてみてください。
ゲタマ GETAMA GE240 イージーチェア ビンテージ