Carl Hansen & Son
CH24 Y CHAIR

僕がまだ家具やインテリアに興味を持ち始めた頃、SNSでおしゃれな人たちの部屋づくりを夢中で見ていました。その中で、やたらと多くの人が使っている、とてもおしゃれな椅子がありました。

でも当時の僕は、「おしゃれな空間は作りたいけど、みんなが使ってる“いかにも”なアイテムには手を出さないぞ」という反骨精神を持っていたので、「ふ〜ん」と軽く流していました。
それが今になって、その椅子の魅力に気付き、思わず、財布に手が伸びていました。

そんな一脚のご紹介です。

おしゃれな人はみんな持ってる。けど、やっぱり欲しくなる名作

デンマークを代表する家具デザイナー、Hans J. Wegner（ハンス・J・ウェグナー）が手がけた500脚以上の椅子の中でも、特に高い人気を誇り、今なお世界中で愛され続けているロングセラーが、この「CH24」、通称Yチェアです。
1950年、Carl Hansen & Son（カール・ハンセン＆サン）社のためにデザインされて以来、70年以上もの間、その美しさと機能性を兼ね備えたデザインが、多くの人々の心をとらえ続けています。

Yチェアの由来でもある背もたれのY字は、蒸気で木を曲げて成型されたもの。つなぎ目のないなめらかなカーブが本当に美しく、まるで彫刻作品のような美しさがあります。前から見ても、後ろから見ても絵になる存在感で、空間をスッと引き締めてくれます。

こちらはの座面は、専門業者にてオリジナルと同様のペーパーコードにて張替済のもの。このテンションが絶妙で、長時間座っても疲れにくい。使い込むほどに体に馴染んでいく感じもたまりません。

この座面もYチェアの魅力の1つと間違いなく言えますね。

素材はビーチ材のソープフィニッシュ仕上げ。

明るく優しい風合いのビーチ材に、素朴な手触りのソープフィニッシュを施した一脚。使い込むほどに味わいが増し、経年変化を楽しめます。

やっぱり、良いものは良い。理屈じゃなく、実物を前にするとすっと腑に落ちる感じがありました。

誰もが一度は憧れるYチェアという存在に、当時はちょっと反発したくなった自分も、今ではすっかりその魅力のとりこです。反骨精神なんて軽く吹き飛んでしまいました。長く愛されてきた理由が、今ならはっきりわかります。

間違いのない一脚。お勧めさせて頂きました。