Carl Hansen & son CH20 ELBOW CHAIR

「椅子を選ぶときに試してほしい3つのことがあります。私の作品は芸術作品ではありません。日用工芸品なのです。」 本日紹介する“ ELBOW CHAIR / エルボーチェア ”こと『CH20』をデザインしたHans Jorgensen Wegner（ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー）は、芸術作品としての評価を得るほどのさまざまな家具を生み出してきました。彼のデザインの根本にあるのは日常生活の道具としての家具に対する深い理解。なので、インプションにご来店いただく皆さんにも、この椅子を買う前に必ず“ 3つのこと ”を実践してほしいのです。

触ってください。座ってください。そしてよく見てください。

>>この商品の詳細を確認する 彼のデザインはすべてが日常の家具。もちろん、こちらのエルボーチェアも例外ではありません。使い勝手や快適さを限りなく追求し1956年にたどり着いたこのデザインは、費用や技術面から量産が難しく長い間製品化されなかった“ 幻の椅子 ”としても有名です。半世紀の時を経て、2005年にCarl Hansen & son（カール・ハンセン＆サン）社より復刻されました。 美しいデザインと称される多くの家具に共通する究極にシンプルなフォルム。その中で際立つ彫刻的なラインには、家具製作職人としてのウェグナーのこだわりを感じられる気がします。そして、その美しさは細部にも。 >>この商品の詳細を確認する 座り心地をも追及する彼が選択した座面のデザインは、左右の端がすこし上がり、真ん中が下がった半円弧状。脚の上部にまるで浮いて見えるようです。さらにひっくり返してみると、曲げ木によって作られた座面を支えるフレームの不思議なフォルム。せっかくのデザインが見えない場所にあるなんてもったいない！と思ってしまうほど、洗練された緻密さを感じます。 でも見どころはデザインだけではありません。今回入荷したエルボーチェアは、オイルフィニッシュでやや深みの出たナチュラルな木色とブラックレザーのコントラストが魅力。ちなみに、2016年より座面の高さが世界共通規格サイズ（EUサイズ）に変更となっていますが、こちらは座面高43.5cmの日本仕様です。 >>この商品の詳細を確認する そして、忘れてはいけない大きな特長がもうひとつ。 “ 牝牛 ”をイメージさせるカウホーンタイプと呼ばれる背もたれ＆アームです。緩やかな曲線と木目から生まれる見た目の美しさに説明は不要！ 一枚の無垢材を曲げ木によって製作するこのカウホーンバックは、背中を支えると同時にアームレストとしても機能する形状。ゆったり寛げるというよりは、ピンと背筋を伸ばしてくれる“ 良い姿勢 ”を保てる座り心地です。 >>この商品の詳細を確認する さらに通常のアームチェアと比べるとやや短めの肘置き部分。当店ではハーフアームと紹介しておりますが、アームチェアよりテーブルへの収まりが良く、肘置きにもなってくれる絶妙なアームの長さです。つまり、アームチェアとアームレスチェアのおいしいとこ取りな椅子というわけですが、この“ ちょうど肘のあたり ”というのが、エルボーチェアの由来なのかもしれませんね。 >>この商品の詳細を確認する と、締めたいところですが、エルボーチェアの美しさはこれで終わりではありません！驚くべきは、単体のみならず重ねて置いたときの美しさまでもが計算されているところ。ウェグナーの機能性の探求は尽きることがなかったんだなぁと尊敬の念を抱くほどです。 写真のようにスタッキングすることで収納もできますし、重ねた美しさを堪能することもできます。ただ、こんなに素敵な椅子を重ねて収納することがあるんでしょうか？素朴な疑問です。 >>この商品の詳細を確認する エルボーチェアは“ 椅子 ”。インプションに並んでいて毎日眺められるのはうれしいですが、それはきっとウェグナーの本望ではありません。だって、彼のデザインしてきた家具は日常で使ってこそ、その美しさを体感できるはずだから。そして、人にとっての使いやすさを忘れないデザイナーである彼だからこそ作り出せたしっかり体を支えるその構造を、ぜひ生活の道具として実用しながら味わってほしいと思います。 まずは店頭で触って、座って、よく見て。それからご自宅で実際に使ってみてください。「椅子は人が座るまでは、椅子ではない」と、ウェグナー自身も言っているのだから。

エルボーチェア CH20 オーク材 オイルフィニッシュ ブラックレザー A

エルボーチェア CH20 オーク材 オイルフィニッシュ ブラックレザー B