Kartell
Masters Chair
家具に用いられる素材は長らく木材や金属などが主流とされてきましたが、19世紀後半から樹脂の研究が進められ戦後には強化プラスチックを用いたイームズのシェルチェアや、ヴェルナー・パントンによるパントンチェアなど多くのプラスチック製インテリアが生み出されてきました。
本日はそんなプラスチック製家具の第一人者とも呼べるブランドのプロダクトをご紹介いたします。
三位一体の輝き
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/4_8802b628-90c1-4861-a615-552219948f4f.jpg?v=1719906809)
1949年、イタリアに設立されたファニチャーブランド「カルテル Kartell」はプラスチックなどの樹脂を使った家具・インテリアの制作にいち早く取り組み、多彩なデザイナーとタッグを組むことで生まれた独創的なデザインと高い機能性から高い人気を誇ります。
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/1_13c4ccae-fd8a-4773-9bf4-baa99ce162ad_480x480.jpg?v=1719906883)
ユーモアあふれるカルテルのプロダクトの中でも一際異彩を放つ「マスターズチェア」。
有機的な曲線が複雑に絡み合うフレームが背もたれからアームまでを形作る構造で、プラスチックならではの自由度の高さを感じるスタイルです。
デザインを手掛けたのはフランス出身のデザイナー「フィリップ・スタルク」。
同社のゴーストバスターシェルフやエロエスチェアなど多くの作品を手掛けており、遊び心のある作品スタイルが特徴です。
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/2_09fb075c-982d-407c-98ad-04e465f05e79.jpg?v=1719906809)
一見するとこちらのマスターズチェアは単なるアームチェアと思われるかもしれませんが、実は言わずと知れた名プロダクトを大胆に融合させたデザインになっています。 どういうこと?とお思いの方もいるかもしれませんが、フレームの曲線を一つずつたどっていくとその形が見えてきます。
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/3_b43e14b5-05e8-465d-b497-aee43f440637.jpg?v=1719906809)
答えは座面の裏にあり、このフレームのデザインにはイームズのシェルチェア、アルネ・ヤコブセンのセブンチェア、そしてエーロ・サーリネンのチューリップチェアのシルエットが重なっているのです。
インプションでもお馴染みの3脚を融合させた衝撃的なデザインですが、アウトラインのみをとることでオリジナリティのあるデザインへと仕上がっています。
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/9_b61214c7-e737-4fc0-a8bc-3a7979978dfa.jpg?v=1719907166)
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/5_6299023a-5397-45b7-a23f-f3ac48469d05.jpg?v=1719906809)
マスターズチェアに秘められた3つの名作チェアのデザインは形だけでなく、機能性にも寄与しています。
広めの座面と広めの背もたれのため、ゆとりのある姿勢で座ることができ、さらに座面に設けられた窪みによって深く腰掛けた際にはすっぽりと包み込まれるような座り心地となっています。
また、セブンチェアのようにスタッキングさせることも可能となっており、収納の際もスペースを圧迫しない構造です。
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0719/1314/4634/files/6_b0e64cea-e019-4997-bdc9-b53a647c7bac.jpg?v=1719907272)
ミッドセンチュリー期の名作を大胆にも合体させたフィリップ・スタルクの「マスターズチェア」。
今回入荷したモデルはメタリックなゴールドのカラーリングで、曲線的な細身のフレームと合わせることで気品のあるスタイル。
軽量ながら水にも強いポリプロピレン製でお庭やカフェ等でもお使いいただけ、様々なシチュエーションでアーティスティックな魅力をお楽しみ頂ける一脚です。