Kartell
Componibili SQUARE ELEMENT
安価で粗悪なプラスチック素材のイメージを覆し、それらを素晴らしい家具に昇華させたイタリアのカルテル。
素材感を活かした独自のスタイルは今尚幅広いシーンに支持されています。
戦後のイタリアでカルテルがプラスチックを手に入れ革新的な家具を生み出した背景にはある女性の存在がありました。
この女性の努力と才能があったからこそ、カルテルは世界的名声を手に入れることが出来たといっても過言ではありません。
本日紹介させて頂くのは“カルテル Kartell”のアイコン的存在とそのデザイナーです。
真にデザイン的な機能美
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カルテルを代表するプロダクトであり、発売から50年たった今でもベストセラーアイテムとなっている「コンポニビリ」。
ソファやベッドサイド、キッチンからオフィスなどシーンを選ばず活躍する収納家具の名作として知られています。
デザインを手掛けたのはカルテルの創業者ジュリオ・カステッリ・フェリエーリの妻であるアンナ・カステッリ・フェリエーリ。
「緻密なモジュールの概念」を初めて持ち合わせたデザイナーと称されており建築家としても知られています。
これまでにミラノトリエンナーレ展ゴールドメダル、コンパッソ・ドーロ賞、ニューヨーク近代美術館パーマネントコレクションに選定されるなど受賞は多数。
そんなアンナ・カステッリ・フェリエーリの代表作が今回ご紹介させて頂くコンポニビリです。
コンポニビリ誕生のきっかけは戦後の新素材による技術革新でした。
戦後のイタリアのモダンデザインに携わった彼女は、新しい素材であったプラスチック素材に注目。
彼女の先駆的なイマジネーションと「緻密なモジュールの概念」はプラスチックに今までに無かった魅力を与え、単なる機能的な物から真にデザイン的で機能的な一品に変えたのです。
デザイナー・建築家としての道を順調に歩んだ様に聞こえますがそうではありませんでした。
当時は女性の社会進出が一般的ではなかった為です。
妻として、また母親としてのバランスを取ることは難しく、女性であるだけで障害に直面する時代。
彼女は他の女性建築家とは対照的に、積極的なフェミニストとなり戦いました。
コンポビニリは女性の社会進出という時代の変化を象徴する力強い歴史的デザインでもあったのです。
ミッドセンチュリーやモダンインテリア等、様々なインテリアテイストとの相性の良さでも人気のコンポニビリ。
今回入荷したのは角の取れたスクエアの形状を持つ「スクエアエレメント」のタイプ。
通常の円柱型のタイプと異なり、ユニット・トレイ・扉・キャスターを単体で購入し自由Mに組み合わせることが出来るシリーズです。
こちらは3段セットなので収納力は抜群。一部扉を外して魅せる収納と隠す収納の両方も可能です。
天板トレイを追加して横並びに設置するのもお勧め。
50年愛されてきた理由はシンプルな構造故の柔軟性にあります。
今となっては身近となったプラスチック素材。
技術も向上しこれまでに様々なプロダクトが生み出されました。
それでもコンポニビリが愛され続ける理由は力強いデザインストーリーが生み出した良質なデザインにあるのではないでしょうか。
名プロダクトのご紹介でした。