Cassina
OMBRA 512
300年の歴史を持ち、モダンファニチャーのリーディングブランドとして知られる"カッシーナ Cassina"。
卓越したモダンデザインで知られる代表作、LCシリーズは巨匠ル・コルビュジェとその従兄弟にあたるピエール・ジャンヌレ、そしてシャルロット・ぺリアンの3人によってデザインされました。
中でも板倉準三や柳宗理と交流のあったシャルロット・ペリアンは日本の伝統工芸品にも精通し、日本に移住していたほかパリ日本文化祭では茶室と水屋を制作したことでも知られます。
和とモダニズムの邂逅

そんな同氏が1953年に手掛けた「オンブラ OMBRA 512」ラウンジチェア。
フランス語で"影"や"陰影"を意味するオンブラ、洗練されたデザインが織りなす光と影のコントラストを思わせる秀逸なネーミングです。
同氏が日本に滞在していた際夫のためにデザインしたもので、1955年に高島屋で開催された「ル・コルビュジェ、レジェ、ペリアン三人展」にも出展されました。

ペリアンチェア、あるいはOMBRA TOKYOとも呼ばれる「オンブラ517」チェアと並んでデザインされたこちら。
直線的なフレームはクッションを取り外すことでスタッキングさせることも可能とし、ミニマルで都会的なデザインと機能美が光る一脚となっています。

今回入荷したモデルは2004年にカッシーナから復刻生産されたモデル。
デザインされた当初はペリアンチェアと同様に合板が用いられていたものの、強度の問題から金属製に素材を改められており、強度を増したのはもちろんフレーム構造が視覚的に強調されたことで、より洗練された造形をお楽しみいただけるエレガントな造りの一脚に仕上げられています。

戦前より日本を訪れ、商工省(現在の経済産業省)の工芸指導顧問も務めたシャルロット・ペリアン。
日本の伝統的な美意識に強い影響を受けた同氏のデザインらしく、無駄を削ぎ落したシルエットと直線的な構造で描かれる機能美は"用の美"を感じさせるスタイルに。
また、脚はフレームを曲げたソリのような形状となっているため、フローリングや畳を傷つける心配が少ないのも嬉しいポイントです。

本革を使った上質なクッションと金属製のフレームがシックな風合いを醸し出すデザイン。
座面の奥行を深めにとっているほかアームを排したデザインで、ゆったりとした姿勢で座るのはもちろん、横向きや足を上げ、胡坐をかいた体勢でも広々と座れるサイズ感ながら圧迫感を感じさせない造りです。

モダニズムと日本の伝統を独自の視点から構成したシャルロット・ペリアンの「オンブラ OMBRA 512」ラウンジチェア。
ミニマムな造形と上質な掛け心地、加えてシンプルな造りの中に機能美を秘めたスタイルはモダニズムが目指したデザインが形となった逸品です。
惜しくも現在は廃盤となっており、中古市場でもあまり見ることのできない希少な一脚をぜひお見逃しなく。











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