時代をまたいで愛される名作
「ピーコックチェア」を、現行・デッドストック・ビンテージで比較する
北欧家具を語るうえで欠かせない存在、Hans J. Wegner(ハンス J. ウェグナー)。その代表作のひとつとして知られるのが、「ピーコックチェア」です。
1947年の発表以来、世界中のインテリア愛好家を魅了し続けている名作。そんな名作がインプションに5脚揃いました。こんなに揃うことは二度とないだろう。。

ということで今回は、現行(PP Møbler 製)、 デッドストック※(Johannes Hansen製)、ビンテージ (Johannes Hansen製) という、異なる背景を持つ3種類を比較しながらご紹介します。
※本記事ではデッドストックと記載しますが、当時の元箱や証明できる書類等はございません。商品のコンディションから、デッドストック相当の商品として紹介いたします。
ピーコックチェアとは

正式名称は「PP550 」。 1947年、Hans J. Wegner(ハンス J. ウェグナー)によってデザインされた椅子で、英国のウィンザーチェアをもとに、北欧らしい軽やかさと快適性を融合した名作です。
完成した椅子を目にした友人であり良きライバルでもあったデザイナーの フィン・ユール が、その姿を「羽を広げた孔雀のようだ」と評したことをきっかけに、「ピーコックチェア」という呼び名が広く浸透していきました。

当初は、デンマークの工房「Johannes Hansen(ヨハネス・ハンセン)」が製造を手掛け、 その後、1990年代からは PP Møbler が製造を引き継ぎ、現在まで生産を続けています。
同じデザインでありながら、製造された時代や工房によって、それぞれの魅力を持っているのも、この椅子の大きな特徴です。
現行品 ― PP Møbler “これから育てる”ための一脚

現在ピーコックチェアを製造している、デンマークの PP Møbler。

オリジナルのピーコックチェアは基本的にアッシュ材フレームですが、 現行モデルは、温かみを感じるオーク材フレーム仕様。滑らかに削り出されたアームやスポークなど、現代ならではの高い製造精度が魅力です。

新品から使い込み、色味や艶を育てていける。 それが現行品ならではの楽しさです。
>>PP MØBLER 現行品(祖師ヶ谷大蔵店)商品ページ
ほぼデッドストック ― Johannes Hansen “新品のビンテージ”という存在

今回の中でも特に希少なのがこちら。ほぼデッドストックといっていいほどきれいな状態で保管されていたヨハネス・ハンセン製の2脚。

当時生産されたまま、ほとんど使用されず保管されていた個体。当時の空気感を残しながら、非常に良好な状態を保っています。オリジナルのアッシュ材フレームは軽やかで艶があり、凛とした佇まい。

古いのに新しい。これから自分で育てていけるビンテージ。 その独特な魅力こそ、デッドストック最大の価値といえます。
>>Johannes Hansen デッドストック品(下北沢店、学芸大学店)商品ページ
ビンテージ ― Johannes Hansen 時間だけが生み出せる美しさ

ビンテージには、長い年月を経た家具だけが持つ風格があります。
飴色へと変化した木肌や、使い込まれることで生まれた艶感。それらは単なる経年変化ではなく、大切に使い続けられてきた証。


同じモデルであっても、木目や色味、表情は一脚ごとに異なり、それぞれに積み重ねられてきた時間を感じさせます。

年を重ねた個体は、現代では再現しきれない独特の空気感を楽しむことができるでしょう。
>>Johannes Hansen ビンテージ品(登戸BACE EC店)商品ページ
それぞれを比較して見えてくること
▲左:ビンテージ、右:デッドストック
▲左:現行、右:ビンテージ
約80年にわたり作り続けられてきた名作だからこそ、年代によって細かな仕様の違いがあるのでは?せっかくそろっているのでそれぞれを並べて比較してみました。
しかし実際に見比べてまず驚かされたのは、その完成度の高さ。製造年代や工房が異なっても、全体のフォルムに大きな違いはなく、長年受け継がれてきた高い製造精度を感じます。
▲左:ビンテージ、右:デッドストック
▲左:現行、右:ビンテージ
▲左:現行、右:デッドストック
一方で、じっくり見ていくと、わずかな違いも見えてきました。 オリジナルビンテージはやや小ぶりでフレームも細身。対してデッドストックは、アーム位置がわずかに高めに感じられます。
並べて初めて気づくほどの差ですが、時代ごとに少しずつ磨かれながら受け継がれてきたことが伝わってきますね!
名作は、時代ごとに美しい

現行品、デッドストック、ビンテージ。 背景は違っても、ピーコックチェアというデザインの美しさは変わりません。
同じ椅子でありながら、それぞれが異なる魅力と物語を持っています。 だからこそピーコックチェアは、時代を超えて愛され続けているのでしょう。











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