UK Vintage
Glass Cabinet
長い時間を経て、幾重もの時代と人の手を渡りながら深みを増していくビンテージ家具。
伝統を重んじる文化が根付くイギリスでは、古い家具を何世代にもわたって受け継ぎ、大切に使い続ける習慣があります。
時間の流れと人の手によって育まれた唯一無二の風合いは、現代では決して再現できない特別な魅力。
本日は、そんな英国の美意識と職人技を感じ取ることができる、UKビンテージのガラスキャビネットをご紹介します。
歴史を感じる佇まい

堂々としたフォルムと、細部まで美しく作り込まれたディテール。
年月を重ねた木材の色艶が生み出す深み。
重厚感と繊細さが共存するその佇まいは、まさに英国家具ならではの魅力です。


フレームや脚部のデザインから見て、おそらく1920〜1940年代のアールデコ様式に属する一品。
第一次世界大戦後の新しい時代を象徴するこのスタイルは、金属やガラス、エキゾチックな木材など異素材を組み合わせ、直線的でありながら柔らかな曲線を取り入れるのが特徴です。
装飾は控えめながら洗練されており、モダンさとクラシックの調和が心地よく感じられます。


格子の曲線が美しい観音開きのガラス戸を開けると、内部にはシンプルな三段のシェルフ。
背面にはファブリックが張られ、飾るものの表情をより印象的に映し出します。
両サイドと棚板もガラス仕様のため、光を内部に取り込み、重厚感の中にも透明感のある軽やかさを演出。
広めの天板には植物やフォトフレームを飾っても素敵。日常の暮らしに自然と溶け込みながら、静かな存在感を放ちます。


主材には、世界三大銘木のひとつマホガニー材が使用。
深みのある赤褐色の艶と、光の加減で表情を変える“リボン杢(もく)”が印象的。
経年とともに色合いを深め、家具に温かみと気品を添えます。
硬く狂いの少ない性質から高級家具材として重宝されてきましたが、現在は伐採が制限され、ヴィンテージでしか出会えない希少な素材。
長い年月を経ても艶を保ち、まるで深紅の宝石のような存在感を放ちます。


また、見逃せないのが、脚部のデザイン。一見すると可憐な猫脚のようですが、よく見ると爪が丸い珠を掴んでいるような造形になっています。
この意匠は「Claw & Ball(クロウ&ボール)」と呼ばれ、「爪(Claw)」が「珠(Ball)」を掴む姿を表したもの。
古代中国で竜が“知恵”や“財産”を象徴する珠を掴む意匠として生まれ、それが英国に伝わり、幸福の象徴として家具装飾に発展しました。
一本の木からこの複雑な形を彫り出すのは至難の業で、堅牢なマホガニー材だからこそ実現できた繊細な造形。
その脚部がキャビネット全体を引き締め、気品ある佇まいを完成させています。

年月を経て深まる木の色や小さな傷は、このキャビネットが歩んできた時間の証。
塗装では再現できない本物の温かさと存在感があり、光と木目の表情は眺めるたびに新しい美しさを見せてくれます。
歴史を重ねたガラスキャビネットは、今もなおその品格と気品を保ち、空間に静かな存在感を添えてくれます。











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