PPモブラー PP MØBLER PP58A スリーレッグ ダイニングチェア チーク材 板座 ハンス・J・ウェグナー 北欧 デンマークビンテージ 希少 ~その謎はいつか解かれる~

UPDATE: STAFF:よしお
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PP MØBLER
PP58A

本日は、世界で最も有名な北欧デザインの巨匠ハンス・J・ウェグナーの椅子でありながら、その存在が殆ど知られていないという幻のプロダクト" PPモブラー / PP Mobler "『 PP58A スリーレッグ ダイニングチェア 』のご紹介♪

その謎はいつか解かれる

「ほとんどの情報は簡単にネットで調べられる」という事に「NO」を言う人は少ないかと思います。しかしそれは「ほとんど」であり、「すべて」ではないという事。「インターネットに無く、町の図書館にある」「町の図書館になく、専門誌や大学・研究機関の古い資料にある」というように、知りたいその情報を知れる人も限られている事もあります。そして「わからない」という事自体が、それそのものの魅力や価値となり、「知りたい」「欲しい」という強い欲求へと繋がります。

歴史的にも、情報は目の前にあるけれど長く解読出来なかった事はあります。例えば古代エジプトの象形文字「ヒエログリフ」。それまで古代エジプトの文字や文化についてその多くが謎とされてきましたが、解き明かされるきっかけとなったのが、1799年にエジプトのロゼッタで発見された「ロゼッタストーン」という石板です。

そこには神聖文字(ヒエログリフ)、民衆文字(デモティック)、ギリシャ文字の3種類の文字が同じ内容で刻まれている事が分かり、フランスの学者ジャン=フランソワ・シャンポリオンによって、1822年に解読されました。現在それは大英博物館に所蔵されています。

限りなくゼロに近い情報。ヒエログリフとは規模が異なりますが、今回の椅子もそんな謎多きもののひとつで、その見た目は同社の「PP58/3」の三本脚と「PP201」の背もたれを合体した謎のモデルでした。『 PP58A 』目の前の椅子にその表記があるのにインターネット上に情報が無いという状況の中で謎の解明に注力しました。

そして、それが実際に一般向けに量産されていたかの有無は不明なものの、専門家やコアなインテリアファンが愛読するインテリア専門誌「室内」の「イラスト椅子づくし」というコーナーにて、とても古い記事ですが掲載されていた事が判明。「PP201」の笠木を利用した三本脚の一脚として情報が残されており、ようやく確認がとれました。

「イラスト椅子づくし」は文字通り、椅子研究家が世界で誕生した良質な椅子のデザインを、歴史に埋もれさせず記録として残す為、手描きのイラストと共に紹介する、椅子好きにとっての神聖なる" 紙の情報 "(略して神情報)。" 写真 "ではなく" イラスト "というところに、解明された謎の「生々しさ」を感じます。

さて、基本情報に戻りましょう。製造を手掛けた" PPモブラー / PP Mobler "は、家具職人であったアイナ・ペダーセン、ラース・ペダーセン兄弟によって、北欧デンマーク・コペンハーゲン北部の町に小さな家具工房として1953年に創業。社名は兄弟二人の頭文字「P」が由来となっています。1970年代からは、他の工房が持つ多くのウェグナーデザインの製造権を継承。「熟練の名工集団」と呼ばれ母国は勿論、世界からの高い評価を受けています。

フレームには希少木材として知られる世界三大銘木のひとつチーク無垢材を使用。座面も同素材プライウッド製板座が使われています。赤みを帯びたブラウン色による統一感のある色合いは、「PP201」に類似する背もたれのちぎり細工は勿論、フォルムデザインのアウトラインや座面手前の丸いパーツ等、人の目が自然と「形の個性」に向かいます。

また背座、脚部共に空間の印象を和らげる丸みを帯びているものの、所々面取りされており、丸と面の絶妙なバランスが造形の完成度をワンランク上のものにしています。

「椅子の巨匠」と称されるハンス・J・ウェグナーと伝説の家具工房による製造である事は勿論、情報と現存数の少なさが、よりその価値の高さを物語っています。人の注意を引き付ける三角形の視覚効果も相俟って、他の名作椅子とも一線を画す独創的なデザイン。ビンテージチェアのコレクター垂涎のコレクタブルな逸品です。

紙の情報にたどり着いても、誕生の理由や生産の規模等の詳細についてはまだ未知の部分。そんな残された謎も、いつか解明される日が来るかもしれません。

PPモブラー PP MØBLER PP58A スリーレッグ ダイニングチェア チーク材 板座 ハンス・J・ウェグナー 北欧 デンマークビンテージ 希少 ~その謎はいつか解かれる~

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