Gottfrid Karlsson & soner クロスレッグ ダイニングチェア Svante Skogh スウェーデンビンテージ ロイズアンティークス Lloyd's Antiques ~交差の魅力~

UPDATE: STAFF:トリス
Gottfrid Karlsson & soner クロスレッグ ダイニングチェア Svante Skogh スウェーデンビンテージ ロイズアンティークス Lloyd's Antiques ~交差の魅力~

Gottfrid Karlsson & soner クロスレッグ ダイニングチェア Svante Skogh スウェーデンビンテージ ロイズアンティークス Lloyd's Antiques ~交差の魅力~

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Gottfrid Karlsson & soner Cross-leg Dinng Chairs

突然ですが、このブログをご覧の皆さまには「気になるカタチ」って、ありますでしょうか。 家具に限らず、様々なインテリアにおいて考えつくされるデザインの中には、より印象的な効果をもたらすカタチがあります。 今回はちょっとユニークだけど、とても使いやすいダイニングチェア。 よろしければ、是非そのカタチの魅力を一緒に感じていただければ幸いです。

エーックス!!!

>>この商品の詳細を確認する 世代的にはX JAPANより、ロックマンXの方が馴染みのある私です。X2は名作ですよ・・・! 失礼取り乱しました。椅子は最もヒトに身近なアイテムの一つ。スツールやハイチェア、ラウンジチェアからベンチ、シェーズロングまで様々。 「腰掛ける」一つとってもシチュエーションがたくさんあるからこそ、そのカタチも様々。 その中でも一番汎用性が高いダイニングチェア。様々な試みが見て取れるジャンルです。 当時として新しい素材プラスティックにガラス繊維(GFRP)を取り込み、卵のように包み込む一体型のシートが美しいイームズ夫妻のシェルチェア。 同じくイームズ夫妻は戦時中に必要とされた木製の添え木(レッグスプリント)の技術を応用した、板座のシートながら吸い付くような座り心地をもたらす曲面のLCW、DCWも手掛けています。 他にもパイプを用いた片持ちとも呼ばれるカンチレバー構造によって独特にしなる座り心地と空気に座るような緊張感を手に入れたマルセル・ブロイヤーのチェスカチェア。 折り畳むと合わさったフレームが一つの棒になる、北欧デザインの父、コーア・クリントによるプロペラスツールなどなど。 形状と機能性は切り離す事が出来ませんが、それゆえにデザイナーが深層的に魅力に思う「カタチ」が作品として出てきているのではないかと思います。 今回は良質なビンテージが多く存在する北欧より、スウェーデンの1脚(2脚在庫がございます)。 デザインに深い造形を持ち、信頼あるビンテージアイテムを揃えるロイズアンティークスで取り扱われたダイニングチェアです。 製造はGottfrid Karlsson & söner、そしてデザインはSvante Skoghが手掛けています。 場所を変えて自然光の中で撮ってみました。 Svante Skoghはスウェーデンのデザイナー。主に1950年代から1960年にかけて活躍したとされています。 本人の人となりを知る情報はほとんど出てこないのですが、アヴァンギャルドを感じさせるようなデザインに特徴があります。 同じくスウェーデンのメーカー Bodö社とは張り巡らせたウェービングすらデザインに取り込んだソファを。そしてフィンランドのASKO社とはコンパクトながらボリュームのあるシートをコンパスのように前後に開いたフレームで挟み込んだソファ。 スウェーデンではSeffle社との協働が多かったのか、テーブル類やサイドボードなど、ミッドセンチュリーの雰囲気を色濃く感じさせるアイテムを多く発表しています。 今回はそんな中でも落ち着きのあるダイニングチェア。 主材はビーチ(ブナ)のためそれほど奇抜な印象は受けません。 経年によって僅かに濃さの出てきたフレームは、背もたれの側面と前脚を1本の棒材で兼ねているのがわかります。 この棒材も、上端から少しずつ太くなり、そして足先に向かうにつれてまた細くなる。 側面から見て気が付く微妙なポイントではありますが、これによって鋭さを持つようなリズムが生まれています。 ちなみに実際に腰かけたとき、荷重がかかるのは背もたれの奥側。 その方向に対してより強度を保つために棒材の座面側は直線に、そして背もたれ側にカーブが付けられています。 これによって木が曲がった際に、元の形に戻ろうとする「しなり」を椅子の構造に取り入れているのですね。 そういった工夫は座面の下にも。 棒材と交差するように接続された後脚。座面の下から始まり、背もたれのスポーク手前あたりで斜めに下り、そしてグイッと落ちて接地します。 このカーブは主に背もたれにもたれかかった時の力に対して踏ん張る為に付けられていますが、それに加えて座面の上からかかる体重の力によって後脚は本来ならばたわんでしまいます。 それを防止するのが別途取り付けられた木材。後脚のカーブに沿って形を保つためのコマが挿し入れられ、軽やかな形を保ったままに強度を上げる工夫が凝らされているのです。 コマもただ取り付けるだけではなく、使用の際目に付きにくいように側面がシェイプされているところはデザイナーの美しさへの配慮が感じられて嬉しくなるポイントです。 日本の企業であれば天童木工のようにプライウッド(成形合板)を用いることで、細身の印象を保ちながらも強度のあるアイテムが多く作られています。 今回の椅子は無垢材を使用しながらも軽やかで、そして実際に軽く(1脚につき5kgほど)、そして美しい。 まだ今のように技術が進んでいなかったからこそ、それを補ってあまりあるほどの工夫が凝らされたビンテージの椅子。 時代を先取りした、当時のスタイリッシュな姿。是非使いながら楽しんで頂きたい1脚です。

Gottfrid Karlsson & soner クロスレッグ ダイニングチェア Svante Skogh スウェーデンビンテージ ロイズアンティークス Lloyd's Antiques ~交差の魅力~

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