Aiiroh black Series Street Rex アートフレーム コラージュアート ミクストメディア グラフィティ 現代アーティスト ストリート 王冠 恐竜 バスキア風 フランス ~ねえ。アートみてる時って、みんな何かんがえてるの?~

UPDATE: STAFF:よしお
Aiiroh black Series Street Rex アートフレーム コラージュアート ミクストメディア グラフィティ 現代アーティスト ストリート 王冠 恐竜 バスキア風 フランス ~ねえ。アートみてる時って、みんな何かんがえてるの?~

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Aiiroh

black Series Street Rex

本日は、20世紀後半に活躍したアメリカを代表する芸術家" ジャン=ミシェル・バスキア / Jean-Michel Basquiat "の代表作のモチーフを、独自の芸術表現に落とし込んだワンアンドオンリーの現代アート作品“ Aiiroh ”『 black Series Street Rex 』のご紹介♪

ねえ。アートみてる時って、みんな何かんがえてるの?

“ Aiiroh ”は1987年、ナルボンヌ生まれのフランス人アーティストです。2000年代初頭、ステンシルワークに出会った事が現在の作風に大きく影響。知名度の高い映画、ゲーム、現代美術作品等のグラフィックをモチーフに、独自の解釈でアレンジを加えたユニークな作品を数多く制作。中でも量産不可能な手の込んだ一点物は、世界最大のストリートアート・オークションハウスのジュリアンズ・オークションズやサザビーズ・インターナショナル・リアルティ等、現代アートを取り扱う国際的なオークションでも高い注目を集めています。

さて、「これってバスキアのパクリじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、著作権にふれているかどうかは、その作品が元の作品と異なる新しい意味や価値を生み出しているかが議論の焦点になるよう。現代アートにおいては「変形的利用(トランスフォーマティブ・ユース)」と呼ぶそうです。

また既存の著作物を取り込んだコラージュやグラフィティ等の独自の解釈や技法を加えて再構築する手法(アプロプリエーション)は、同氏の作品以外にも数多く見られます。

じゃあバンクシーは?「軽犯罪法違反や器物損壊罪に問われる」といった意見の一方で、イギリス国民の強力な支持により市や警察が認め始めたとか。

他にも、ダミアン・ハーストの子牛をホルマリン漬けにした作品が栄誉あるターナー賞を受賞しながらも、倫理的な問題で保護団体の怒りを買ったり・・・。

「これは芸術か?」という議論は絶えません。

さて、法律や倫理の話はこのくらいにして。こちらは同氏の代表的シリーズ” Black Series "の『 Street Rex 』。" ジャン=ミシェル・バスキア / Jean-Michel Basquiat "の代表作「王冠をかぶった恐竜 / Pez Dispenser」をオマージュしたものと思われます。この恐竜はユニクロのTシャツにもなっているので、このシルエットを知っている人も多いかもしれません。

艶のある黒い背景をレーザーカットで加工した王冠と恐竜。内部はコラージュ、ステンシルやドロッピング、樹脂等の美術技法を組み合わせたカラフル且つカオスな平面表現。ブラック色との対比により圧倒的な存在感を放ちます。くり抜かれたブラック背景による立体感も相俟って、他のストリートアートとは一線を画す高い完成度を生み出しています。

「なぜ他のアーティストの作品を題材にするのか?」同氏の芸術に対する解釈については、掘り下げると長くなりますので省きます。ただ同シリーズの他の作品を見ても、元のモチーフの形を大きく変えるわけでもなく、シルエットはそのまま。作者独自のフィルターで表現方法だけを変えている。ゼロから作り出すのではなく、既存のものを他の方法に置き換えるのが、この芸術家の芸術表現の軸のようです。

表現や技法への考察や感想としては、レーザーカットという機械加工に対して、コラージュやドロッピングは人の手で完成させるアナログ技法。相反する制作方法とその表情の違いが、色や形以上に強いコントラストを画面に生み出しています。

切り張りされて毛羽だった紙、表面のムラ、はみ出した塗料は、機械で綺麗に加工した断面に対して大きさ差異となります。

また「これは平面作品か?立体作品か?」という事においては、パネル等に半立体の彫刻を貼るいわゆるレリーフ作品とは正反対。意味合いとして" 背景 "になる黒い部分(おそらくアクリルか何か)は、四角い板の中央を王冠と恐竜の形に刳り貫いている為、画面としては手前に来ます。

黒背景より奥側にあるカラフルなコラージュは目や口等の具体的なパーツは省略され、あくまでランダムに貼られ、塗料で描かれたコラージュの世界。貼られた紙も胴体のパーツとして意味を持たないので、鑑賞者の想像力が自由に膨らみます。

また黒背景に対して額縁も黒。マットな仕上げにより、艶のある画面の素材感がより強調されます。正方形の画面と王冠+恐竜の配置は上下左右がほぼ等間隔。しかしながら、恐竜のシルエットにより画面の右上に広く空白が生まれる為、鑑賞していると" 黒の世界 "の見えない奥行に引き込まれていきます。

「正直、芸術は難しくてわからない。」

「的外れな事を思っていたらどうしよう。」

これがもしかしたら素直な感想かもしれません。

アートは作者の意図を知る答え合わせではありません。

もちろん私の解説も正しい見方ではありません。


「いつも見ていたものが、ちょっと違って見えた。」

なんか変だなと感じる。

正しかった世界が少し変わっていく。

間違って見えたら、正解!


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