KARL ANDERSSON & SONER
『 VISINGSO SOLID PINE BENCH 』Design: Carl Malmsten
QF14-01
本日ご紹介するのは、「スウェーデン家具の父」として自身の家具製作は勿論、
ストックホルムやエーランド島に学校を創設する等、自国スウェーデンや近隣のヨーロッパ各国に
多大な影響を与えた巨匠カール・マルムステン(Carl Malmsten)の名作。
1898年創業の老舗家具メーカー・カールアンダーソン&ソナー社よ1953年にデザインされた
マスターピースのひとつとして知られる『 VISINGSO パイン無垢材 ベンチ 』。
「プロフェッサー」の異名を持ち、自然豊かなスウェーデンの地で育った同氏が、
「自然界にある色は、人間が求め得るに足りるだけあり同時に、鋭利な先端角も無い」
という視点から生み出す世界観。彼の描く全ての製図には必ず「全ての角を無くす事」
という記載がされ暮らしの中に、自然と共にある一体感が感じれる人間の
根源的な感覚その大切さを重んじた曲線的なデザインが特徴となっています。
同国のトップデザイナーであったマルムステンは自身の哲学と、
持てる技術の全てを後世に伝える為1930年に生徒数たった4名の家具製作学校「マルムステCTD」を
創立しました。同氏が1957年に「モノづくりの聖地」として創立した
スウェーデン最高峰「カペラゴーデン」と並び現在では、
「ヨーロッパ最高の木工家具学校」として知られ約60名程の在籍数で、
各コース5名程しか入学出来ない非常に狭き門。少数精鋭の同校を卒業した学生達は、
その秀逸を極めた技術力と知識からスウェーデン王室や、
ストックホルム市庁舎また美術館の修復等を手掛けています。
同国の家具職人の育成と、技術水準の底上げに貢献した優秀な教育者としても知られる
マルムステンの『VISINGSO ベンチ』は現在でも多くの若手職人やデザイナーの見本とされています。
材には、極寒の自然環境にある北欧地域で育ち密度が高く、
耐久性にも優れた最高品質のスウェディッシュパインを厳選。
長い歴史を持つスウェーデン家具の伝統や工芸を主軸とし技術を継承しながらも、
時代に左右されず今の生活スタイルにも適応出来る現代の感覚を取り入れた色褪せない逸品です。
節が多いことでも知られるパイン材ですが座面には節の無い部分を厳選して集成し一枚の板として完成させています。
故に、力強い杢目模様が美しく引き立ちまた色味の異なる立脚の4つの丸い断面がアクセントとなり
デザインの一部にプラスされています。マルムステンの拘りでもある、
角の無いフォルムは勿論座面表面を丁寧にサンディングする事で、
柔らかな印象が強調されスウェーデンパイン特有の重厚感と、
自然そのままの質感が最大限まで引き立つ、滑らかな手触りを実感。 div>
自然を愛するエコロジストであるマルムステンの作品は親から子へと受け継ぐ
ロングユースアイテムとして暮らしに溶け込みながら、美しい飴色に変化していきます。
座面の両端は反り上がり、着座の際の安定感と真っすぐフォルムの中にさりげない変化をプラス。
北欧らしいハの字に広がる立脚は丸脚ではなく細く伸びる四角いレッグを採用。
自然素材の柔らかな印象と、エッジの丸みに相対する程良いシャープさが、現代住宅とも良く調和します。
ダイニングや玄関の一角を彩る小ぶりなベンチとして。
また装丁の美しい書籍を積み重ねたり、植物等を飾ってナチュラル感の溢れるディスプレイを演出。
シーンに合わせた、自分好みの空間をお楽しみいただけます。
経年による細かな無垢材のヒビ割れ等もマルムステンの目指した「自然との一体感」。
中古市場でも、中々お目にかかれない奥深さを感じさせる北欧スウェーデンの名品です。
再入荷が難しいお品物になりますので是非この機会にお買い求めくださいませ!