TENDO"KABUTO CHAIR"Rare Type (Long Arm)Isamu Kenmochi 天童木工の希少なカブトチェアが入荷いたしました。デザインは剣持勇氏。1961年に発売されたカブトチェアは現在も販売されておりますが、そのカブトよりもアームが長く、アームとシート部との間に金属パーツが付けられたデザイン。どの角度から見ても美しさが際立つ有機的なフォルムをしています。このタイプはどのような経緯でデザインされたのか不明ですが、1963年の新橋・第一ホテル改装時の写真(最下段画像)に並んでいるのが写っていました。当時一部の施設には導入されたものの、現行販売されているカブトチェアよりも明らかにコストの掛かるデザインのため早くに製造が打ち切られたのではないでしょうか。詳細なデータが見つからない椅子ですが希少であることは間違いない1脚です。見た目の素晴らしさも確かですが、座面のラインまで伸ばされたアームにより包み込むような安心感を与えてくれる座り心地となっています。シート高36cmもラウンジチェアとしては最適な高さ。リビングや書斎のくつろぎ椅子として、カフェなど店舗の椅子として十分な存在感を与えてくれることと思います。張地は今回、出来ると言っていただいた職人さんにより織り生地での張替えを行いました。当時と同じビニールレザーでの張替えの方が熱圧着が可能なため簡単なのですが、レトロな雰囲気が無くなってしまうため無理を言って布地で張り替えていただきました。丁寧な張替えをしていただきましたので継ぎ目などもきれいな処理が施されています。日本のインテリアデザインの黎明期に生み出された剣持勇氏によるラウンジチェア。今となっては稀有な椅子と言えるでしょう。実用としてもコレクションとしても入手したい1脚です。コンディションといたしまして、ビンテージ品となりますのでスチール脚に経年のサビなどはございますが、中まで腐食しているようなサビではありません。張替え時にウレタン部分も新調していますので、これからも長くお使いいただけるものと思います。
日本インテリアデザインの黎明期に生まれた稀有な椅子~天童木工 カブトチェア(レアタイプ:ロングアーム) 剣持勇
