Germany Wilkhahn FS-Line 『 Swivel chair / Armchair - 211/8 』Designed by Klaus Franck, Werner Sauer

1907年、二人のマイスターであったフリードリヒ・ハーネ（Friedrich Hahne）とクリスチャン・ウィルケニング（Chiristian Wilkening）による工房設立から1世紀以上もの伝統から育まれた人間工学に基づく設計と独自のエコロジー理論で世界中から支持される老舗オフィスファニチャーメーカードイツ " Wilkhahn （ ウィルクハーン社 ）"。

NE10-07　そのプロダクト群はどれをとってもハイクオリティーでスタイリッシュな美しさを併せ持ち 今回ご紹介する世界初シンクロアジャストメント機能を搭載したエルゴノミクスチェア 『 FSライン 』 も実にミニマルな高性能アーム付きスウィーベルチェアです。シンプルな趣ながらも質実剛健さだけではない、随所に高度な技術が盛り込まれ確かな耐久性と、バウハウス流れを受け継ぐモダンで気品溢れるデザインです。

着座時における脊椎～筋肉、代謝～血液循環等の生体的欲求は、まさにmovement（動き）に集約される為この解決策としてウィルクハーンが提唱したのが『 Dynamic Sitting 』。無意識下の姿勢変化を妨げず、その動きに合わせて自動的に正しくアジャストし自然に動きに導く世界初のオート・シンクロ・アジャストメント機構をシンプルかつ効果的に実現したのが、この『 211/8 』。

発表から30年も経過した今尚、この機能とデザインを完璧に融合させたエルゴノミクスチェアの模範として世界的に高く評価されています。本国では数々の賞を受賞しアメリカではフィラデルフィア美術館のパーマネントコレクションに認定されております。この日本でも、'84年にグッドデザイン賞と'96年にロングライフデザイン賞を受賞している名作チェアです。

オフィスチェアと言えば、HM社のアーロンチェア等が有名ですが直感的な操作性と複雑で煩わしいセッティングが一切不要で柔軟性な一体型シェルが座っている時に可能な限り、身体の動きを自由にしてくれます。また、バックレストのランバーサポートが背中にフィットし、背骨のS字を保持し緩やかに降下したフロントシートは、大腿部を圧迫しません。リクライニング時でも背座とアームレストが連動し、肘位置を最適な高さに保ちます。

低重心の脚部と座面に対し、シートバックは適度な撓りがある為寛ぎと安定感のある座り心地を提供してくれる一脚であり同社が掲げる「美は常に倫理的必然性を持っている」という信念の基「自然と人間と技術」の平等な調和を重んじたデザインへの探求がここに垣間見えます。厳格なドイツ工業規格DIN EN 1335も満たした確かなプロダクトです。