特集: 自由が丘店 Vintage & Antiques

UPDATE: STAFF:どいれん
特集: 自由が丘店 Vintage & Antiques

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Vintage & Antiques

名もないビンテージ、アンティーク。 自由が丘店の一角にはそれらを中心に集めたコーナーがあります。 今の時代に生み出すことの出来ない形状や素材感、そして不思議な力。 時に用途や作られた国、年代すらわからないそれらの魅力は一言では言い表せません。 そしてそれらは“何となく雰囲気が良い”で済まされることもしばしば。 何時もはデザイナーズ家具やビンテージ家具を紹介させて頂いているこのブログですが、オンラインに掲載されていない、不思議なビンテージ&アンティークスにもフューチャーしてみようと思います。 デザインの良さから、目に見えない箇所まで。 自由が丘店スタッフ独自の視点と偏見でセレクトした不思議なアイテムたちを少し深堀りしてみようと思います。

スタッフセレクト ビンテージ&アンティークス

先ずはビンテージ陶器フィギュア感満載な表情のアイテムから。 100エーカーの森に住んでいるくまのぬいぐるみ、くまのプーさんの陶器フィギュアです。 元々は1926年に発表されたA・A・ミルンの小説の登場人物であるプーさんは世界中で愛される人気者。 多くのグッズがリリースされていますがこの陶器はポーズやシルエット、表情共にプーさんならではの緩い可愛さを感じさせます。 足裏のスタンプは殆ど残っていませんが恐らく「Walt Disney Productions」からリリースされた物の様。 70年代から80年代のものと推測できますが真意は不明です。 いいポーズです。 続いて同じくビンテージの陶器物。 牛乳瓶になぜかタイヤと車輪、座席。 可愛らしいデザインですがこれを陶器で作成して尚且つ調味料入れにしてしまうという発想が素晴らしいです。 基本セットで作られるはずなので世界のどこかに片割れがいるはず。 もう一つも同じミルク便なのか、はたまたこのくぼんだ座席に乗っていた人、動物なのか。 個人的にビンテージのソルト&ペッパーが好きで良く探すのですが紛失した片割れを想像するのも楽しい時間です。 ソルト&ペッパーは遊び心のある変わったデザインが多いアイテムなので入荷次第紹介させて頂きます。 ちなみにこれまで見た中で一番衝撃的だったのはジャガイモモチーフのソルト&ペッパー。 どっちが塩でどっちがコショウかまるでわかりませんでした。 牛乳瓶に負けないユニークなアイテムも入荷しました。 エドヴァルド・ムンクの名画「叫び」がモチーフになったキーリング。 叫びを描いたときのムンクの日記を読んだことがあるのですが、この人物はムンク自身だそう。 「私は不安に襲われてその場に立ちすくんだ。そして私は自然を通り抜けていく無限の叫び声を聞いた。」 あまりにも見慣れ過ぎてキャッチーな印象すら感じますがとてつもない不安と激情を感じさせる名画はまさに叫び。 背景の汚れた川の様に流れる街の様子や不穏な空の色も好きなのですがトータルの雰囲気がこの一体によく表現されています。 どこか可愛らしさを感じさせる程よいデフォルメも素敵です。 日本のものもあります。 ずっしりとした質感とただものではない雰囲気。 こちらはなんと明治35年より南部鉄器を作り続ける老舗鉄瓶工房「岩鋳」が手掛けた灰皿。 400年の歴史を持つ茶器は今や世界中で評価される名プロダクトとして認知されています。 シンプルながら随所に感じさせる熟練の技と強い拘り。 過去に“IWACHUが淹れる、情熱”というタイトルで岩鋳の歴史に触れたブログを書いているのでそちらもご覧いただけると嬉しいです。 当時は販売されていなかったであろう看板や広告が巡るのもビンテージならでは。 キャッチーでポップ、何よりお洒落な物が多いので人気のビンテージアイテムとして取引されることもしばしばです。 こちらは米国の塩製造しているメーカー“モートン・ソルト”の広告兼温度計。 恐らく50年代に作られたもののようですが、当時は広告にプラスアルファで温度計や時計の様に機能を持たせる事もしばしばだったそう。 多少のズレはありそうですが機能はする様です。 温度計の次は計量器。 こちらはドイツのMAUL社が手掛けたビンテージスケールです。 一見して感じさせる繊細さと品、複雑ながら無駄を感じさせない美しいデザイン。 ドイツのプロダクトにはいつも特別なものを感じさせられます。 元々は郵便物等比較的軽量なものを測るために使われていたものの様。 恐らく1920年代に作られた希少な逸品です。 次はサイズを測るもの。 ビンテージのフォールディングスケールです。 品のあるフォントデザイン等から詳細を割り出そうとしたのですがこちらの情報は掴めませんでした。 丁寧に仕上げられた細部や蝶番の構造。 謎は残りますがかなり良質な製品だったことは分かります。 ビンテージのスタンプホルダーはデザインと経年共に深い風合いを放つ逸品。 バネ式の判子を挟むタイプや繊細なデザインや装飾がなされたビンテージは稀に見られますがこちらはどこか渋い印象。 素材感やペイント、デザインから探し当てようと掘り下げたのですが分かったのは恐らく1940年代から1950年代に作られたものであるという事だけ。 他の用途にも使えそうな珍しいビンテージアイテムです。 ビンテージの玩具にも時代を感じさせられます。 こちらは拳銃の玩具。 おもちゃとは思えない物騒且つ重厚な見た目と何やらギミックを隠したルックス。 古いトイピストルは個人的に好きで収集しているのですがこのタイプはあまり見かけません。 音が鳴ったり火花が出たりと様々な仕様がありますがこのトイピストルは発砲できたのではないでしょうか。 火薬を入れるであろう場所やバネが見られます。 店頭に出すにあたって起動しそうな箇所や劣化したパーツは抜きましたが初めての出会いだったので恐る恐るの作業でした。 調べると1920年代あたりに作られたものの様。 50年代にはベークライトというプラスチックに似た新素材で作られたトイピストルが出回るので50年代以前のものであるのは確かだと思います。 フーファイターズのファーストアルバムのジャケットに採用されていたスペーシーなトイピストル等、ビンテージの玩具には不思議なカッコよさと魅力があります。 時代背景もあり、決してポップな玩具とは言えません。 最後は希少なビンテージアイテム。 木箱は度々入荷するのですがこれは訳が違います。 重厚なロックと金属パーツ。そしてステンシル。 所謂軍モノのビンテージアイテムです。 ステンシルの“7.62”から何に使われていたものかが判明します。 第二次世界大戦中のソビエト連邦で開発された小銃弾7.62x39mm弾。 この木箱はこの弾丸を運ぶ為に用いられていた様です。 最も有名なライフルとして知られるAK-47はこの弾を使用する銃器として戦後すぐに開発されています。 調べていくと同型の木箱に焼夷弾を意味するステンシルが施されたものを見つけたので汎用の木箱だったようです。 両サイドにはベルトが付いており写真の様に持ち運ぶことが出来たのでしょうか。 空なので軽々と持っていますが実際は片手で持てるほど軽量では無かった筈。 歴史の重みを想像させます。 長くなりましたが今日はここまで。 全てをオンラインに掲載出来ないので自由が丘店に埋もれた名ビンテージを紹介させて頂きたくこのブログを書かせていただきました。 日々入荷するので需要がありましたらシリーズ化出来たらと考えています。 面白いアイテムはインスタグラムでも紹介させて頂いているのでそちらもご覧いただければ幸いです。 また、今回紹介させて頂いたアイテムは全てオンライン未掲載アイテムです。 お電話、インスタグラムDMにて通販も承りますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。 最後に。 紹介させて頂いた木箱の様に強い歴史背景を映したビンテージアイテムが存在しているのも事実。 現存するものの生み出された背景には悲しい理由がある場合もあります。 表面の良さが主に求められる現在のスタイルに反してファッションや音楽、映画や家具やものには、意味を知って手に取りたいもので溢れています。 そのきっかけになれたらうれしく思います。 自由が丘店、ビンテージ&アンティークスのご紹介でした。
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