暮らしを共にする、一生モノのチェア
コートやマフラーが手放せない寒い日が増えてまいりました。
休日は外に出ずに温かい部屋でのんびりしたい、という方も多いのではないでしょうか。
どうせお部屋で過ごすならお気に入りの家具とすごしたいもの。
いつもと変わらないお部屋をワンランク上にしてくれる。
本日は自由が丘店に入荷している特別なチェアを紹介させて頂きます。
Pick up items
先ずはご存知ハーマンミラーのチェアのご紹介から。
定番から名作まで、幅広く揃っております。
Herman Miller プライウッドダイニングチェア DCM
1940年代当時はプライウッド素材を家具に使用するという事は一般的ではありませんでした。
しかしイームズ夫妻はこれに着目し成型合板で一体型のチェアを思いつきます。
多くの困難を乗り越え既成概念に縛られない画期的な手法を開発した夫妻は、後のプロダクトデザインに大きな影響を与えました。
3次元のカーブを実現した成型合板は木とは思えないほど柔らかなフィット感。
この座り心地こそがイームズ夫妻の夢でした。
アメリカのTIME誌から20世紀最高のデザインに選出されており、「優雅で、軽やかで、快適」と評されるほどの歴史的名作です。
Herman Miller Side shell chair & Arm shell chair
続いてイームズ夫妻の代表作であり不朽の名作、サイドシェルチェアとアームシェルチェア。
先ほどご紹介したプライウッド成形の研究の際に閃いたといわれている強化プラスチック製のシェルは誕生から半世紀以上経った今なお、様々なシーンで愛され続けています。
自由が丘店に入荷したのはネイビーとブルーのカラー。
強度を与える為に混ぜられたガラス繊維による風合いは今日まで素晴らしいデザインの一つとしてファンに愛され続けています。
シェル自体が濃いカラーの為かガラス繊維が良く見え、存分に風合いを楽しむことが出来る一脚。
ベースの違いもポイントです。
サイドシェルチェアにはエッフェルベース。
エッフェル塔から名づけられたこちらの脚は一般的なダイニングチェアの座高の為、様々なシーンで活躍してくれる代表的なベース。
一方アームシェルチェアにはキャッツクレイドルベースが付けられています。
「あやとり」の意を持つこちらのベースはラウンジ向けに低めのデザインをされたもの。
ゆったりと寛ぐシーンで多用されたベースです。
数種類開発されたベースですがこれにより座り心地が変わります。
用途やシーンに合わせてお選びくださいませ。
プラスチック製だからと敬遠している方にこそ座っていただきたい逸品となっております。
Herman Miller Eames Aluminum Group Management Chair
そして、イームズ・デスクチェアの中で最も認知度の高いアルミナムグループマネジメントチェア。
1958年に屋外向け製品としてデザインされたこちらのチェアは、その優雅なシルエットと革新的な快適性から「時間を超越したデザイン」と称されています。
すっきりとした曲線がシーンやテイストを選ばずあらゆる空間を引き立てる逸品。
革新的なサスペンションの採用により高度な座り心地も実現しています。
しっくり馴染みながらも永くお使い頂ける一脚となっております。
お次は個性と遊び心溢れるイタリアのチェアのご紹介。
DIESEL LIVING with MOROSO OVERDYED SIDE CHAIR
イタリアのプレミアム・カジュアル・ブランドDIESEL(ディーゼル)より、ライフスタイルを提案するインテリアブランドディーゼルリビング。
こちらのチェアはイタリアを代表する家具ブランドの一つであるMOROSO(モローゾ)とのコラボレーションアイテムです。
深いインディゴブルーのカラーはデニムアイテムを得意とするディーゼルらしいカラーリング。
一度塗料をかけて拭き取るラギング塗装により、木目が浮き上がり使い込んだような質感に仕上げられています。
家具ブランドには無い発想が生んだディーゼルならではの逸品。
使い込むことによってデニムの様に“育てる”ことのできる一脚となっております。
Cassina ixc. 412 CAB
1977年の発表以来、イタリアンモダンデザインを代表する椅子として知られる名作『412 CAB』。
金属フレームに、厚革のジャケットを被せるという画期的な発想で構成されており、フレームと厚革が作り出すテンションがフィット感と抜群の座り心地を実現した一脚。
高級な鞣革は使い込むことにより身体に馴染み、風合いを増していきます。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションにも選定されている正に名作チェアです。
素材の持つ温もりを存分に感じさせるチェアもお勧め。
どちらも経年により風合いが引き出されています。
Fritz Hansen GRAND PRIX CHAIR
1957年、コペンハーゲンのデンマーク工芸博物館で開催された春の展示会にてフリッツ・ハンセンにより初公開されたグランプリチェア。
当初は3130モデルという名称で発表されましたが、同年にミラノ・トリエンナーレの最高賞であるグランプリを獲得したところからグランプリチェアと呼ばれるようになったそう。
デザインは北欧の巨匠、アルネ・ヤコブセンによるもの。
1952年のアントチェア、1955年のセブンチェアに次ぐ第三のプライウッドチェアであり、それまでの経験が詰め込まれた傑作としても有名です。
X字にクロスした脚部の中心を太いマイナスネジにて固定する手法はビンテージ後期に見られる仕様。
製品化からわずか数年で生産中止になった為かなり希少な逸品となっております。
シート・レッグすべてにおいてチーク材で構成され、スチール脚では出せない雰囲気を纏い、まるでオブジェのような風格があります。
洗練されたシルエットはまさにグランプリに相応しい佇まい。
経年によりより素晴らしい一脚に仕上がっております。
Vintage teak wood chair
お次は木材本来の美しさが引き出されたビンテージチェア。
経年により濃厚な飴色へと変化することで知られているチークの無垢材がふんだんに使われており、新品家具にはない深みと風合いを生み出しています。
フレームの滑らかなラインが背中をそっと包み込んでくれる逸品。
これからの変化が楽しみな一脚のご紹介でした。
そして最後はこの一脚。
自由が丘店でも圧倒的な存在感を放つ、風格のある一脚です。
松本民芸家具 欅無垢材 アームチェア
こちらのラウンジチェアは、松本民芸家具の代表格ともいえる圧倒的な杢目が印象的。
百木の長と詠われるミズメザクラを主材としている松本民芸家具ですが、更に入手困難な欅の無垢材が贅沢に使用された贅を尽くした逸品です。
直線を基調としたデザインの中に盛り込まれたイギリス家具を彷彿させる脚や手すりの繊細なディティールはさすがの一言。
仕上げには松本民芸家具が得意としている木地の上に直接漆を拭くように塗り重ねる技法「拭漆」が施されています。
これにより欅の持つ杢目の美しさが極限まで引き出され、他にない雰囲気を醸し出しています。
名作からビンテージまで、特別なチェアのご紹介でした。
実際に座って頂く事でそれぞれの個性を感じて頂けます。
現代まで受け継がれたチェア。一点のみの展示であるのもインプションの面白さであり醍醐味でもあります。
お部屋の主役にもなりえる一生モノを探しにいらしてください。
自由が丘店にて展示しておりますので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さいませ。