特集:ドイツと韓国の用の美

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ドイツと韓国の用の美

1924年ドイツ西部に位置する工業都市エッセンに設立された、ドイツで最も古い工房のひとつである“工房マルガレーテンヘーエ Keramische Werkstatt Margaretenhohe”。 「Form follows function(形式は機能に従う)」というバウハウスの理念に基づいて器づくりが行われる中、1986年よりディレクターを務める韓国の女性陶芸家、李英才 Young Jae Lee(リ・ヨンジェ)。 機能性・使いやすさ・美しさを求め作られた器たちは一見工業製品の様にも見えますが、同氏プロデュースのもと工房のスタッフによってひとつひとつ手作りで制作される器は、形・重さ・⾊が調和し完成された美しさを感じることができます。

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韓国・ソウルとドイツの芸術大学を卒業し、ヨーロッパで個人作家としてキャリアを積み、「うつわは人の暮らしに奉仕するもの」という民芸的な思想のもと使いやすく美しい器を作り続けている李英才氏。 青磁や白磁のような優しく清潔感のある色や、甕器(オンギ)という韓国の貯蔵用具や冠婚葬祭の際に使われる祭器(チェギ)や飯床器(パンサンギ)からインスパイアされたような形の器たち。 ルーツである韓国の伝統的な様式とドイツのモダンデザインの融合によって生まれた凛とした無駄の無いデザインの器は、静かにその存在感を放ち、料理や食材、その空間を引き立てます。

蓋つき スープ碗 小 ブラウン系

温かみのある黄土色の釉薬が目を惹くこちらの器。 蓋や器内部に見える青に近い色の釉薬とのコントラストは水面に浮かぶ落ち葉を思わせ、日本の「寂び」のような雰囲気を感じさせます。

蓋つき スープ碗 小 グリーン系

鼠色に緑を足したような深みのある色味のこちら。 サラダや和え物等の冷菜を装う食器や、花器として映えそう一鉢です。

蓋つき スープ碗 小 グレー系

勝手に脳内で某キャラクターが思い出される、何となく天丼が一番美味しそうに見える色味のこちら。 青磁器のような透明感のある色味は食材本来の色を引き立て美しく魅せてくれそうです。

蓋つき スープ碗 中 グリーン系

二番目に紹介した鉢を大きく、更に深みを足したような色合いのこちら。 小さめの根菜の保存や煮物の盛り付けに合いそうな大きさ、食器や保存容器としても良いですが植木鉢として使っても素敵かと思います。

蓋つき スープ碗 中 ホワイト系

まっさらな清潔感のある白の釉薬と、うっすら見えるグレーや赤みのある素地の色が素朴で可愛らしいこちら。 クッキーやスコーン等小さな焼き菓子等の保存にも合いそうな、無難に何でも合わせることが出来そうな一鉢です。

蓋つき スープ碗 中 14 x 24 cm グレー系

青磁器の色味を薄くしたようなと爽やかな色味のこちら。大きさ的に金魚鉢のように使うことも出来そう。 汁物やフルーツ、キムチ等の盛り付けに合うのは勿論ですが、個人的には水餃子とかワンタンスープとかがいつも以上に輝いて見えそうです。

蓋つきポット 大大 ブラック系

韓国の保存用具「オンド」のような安心感のある色味と形のこちら。 野菜やお菓子の保存は勿論、味噌や家に代々伝わる秘伝のタレ...! のような調味料等の保存にもオススメ。ぬか漬けやキムチ等お漬物つくりにも最適な一口です。

鮮やかな食材の色をしっかりと受け止める背景にも、1つのアート作品として絵にもなる、マルガレーテンヘーエの器たち。 職人によって一つ一つ丁寧に手作業で作られる器は、釉薬の重なりやろくろ跡など自然なゆらぎは残され、その微妙なバランスが西洋と東洋の両方の魅力を湛えた器となって、結実しています。 食を入れても土っぽくならず、洋食を合わせても風情がある、現代の食卓にぴったりの器。是非この機会にいかがでしょうか。
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