岩谷堂箪笥
整理箪笥 3段4杯
近年の日本ブームも相まって、世界からも注目を集める「和家具」。
純和風の住宅が姿を消すと共に目にする場面は減ったかもしれませんが、近年ではその他さまざまなスタイリングのアクセントとして和家具を取り入れ自由に楽しんでいる方も多い印象です。
今回はそんな和家具の中でも知名度の高い『岩谷堂箪笥』が入荷しましたので紹介いたします。
箪笥に宿る日本の心
その歴史は江戸中期まで遡るという『岩谷戸箪笥』。
岩手県岩谷堂城主 岩城村将 が家臣に箪笥を作らせたのが始まりとされています。
なんと言っても大きな魅力はその堂々たる佇まい。
手作業にて仕上げられる重厚で緻密な造りには、昔と変わらない日本の心が息づいています。
長い年月を掛けて育った欅材がふんだんに使用され、その力強い木目が箪笥全体を埋め尽くします。
迫力さえ感じられる立派な木目は漆の塗装によりさらにその重厚さを増し、収納家具の域を超えた格式高さを放ちます。
金具に使用されるのは岩手の伝統工芸である「南部鉄器」。金具一つにしたってこの高級感です。
ほっそりとした取っ手にもしっかりとした重量があり、触れる度に満足感を与えてくれます。
このようにどこか一段を閉めると他の段がふっと飛び出してきます。
これは引き出しとフレームが寸分も違わないサイズに造られている為に起きる、良い箪笥の証なのです。
今回入荷してくれたのは背の低い使い易そうなサイズ感の岩谷堂箪笥。天板までしっかり使えるのは嬉しいポイントですね。
目立った傷も見られない非常に綺麗なコンディションの1点。きっと大切に使われてきたのでしょう。
そしてこれからも長い時間と共にその風合いを増し、大切に使い継がれて行く事だろうと思います。