山口木材工芸
チーク材サイドボード
入荷した瞬間に僕の頭のレーダーがビンビンに反応しまくったサイドボード。
見慣れた外観でも素材使いでこんなに面白くなる、という家具デザインのパワーを改めて教わった気がします。
サイドボードをお探しの方には意外なダークホースかも知れませんよ。
たまらない折衷感覚
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山口木材工芸は70年代に家具の受注生産を行っていた工房です。
外部のデザイナーを迎えることも多かったようで、超ビッグネームである剣持勇が手掛けたサービングワゴンが有名です。ちなみにそちらも一度入荷したことがありますが、無駄の無い端正なフォルムでとても良いものでした。
今回入荷したのは日本らしい直線的な外観のサイドボードです。全世界的に大流行した北欧スタイルを取り入れたお品物ですが、歴史ある和家具の価値観がベースになっているのは間違いないでしょう。
何と言ってもこの取手!鋳物の取手を採用したサイドボードなんて見たことありません。
南部鉄器を思わせる重厚感と鈍色の光沢は、意外にも明るいチーク材の色味と相性が良いと思いませんか?受注生産ならではのユニークさを感じて頂けると思います。
そしてこれは特筆しておく必要がありますが、とにかく造りが良いのです。
開き戸と引き出しにはほとんど隙間が無く、タイトな設計となっているのが分かるかと思いますが、製造から40年ほど経っているのが信じられないほど狂いがありません。
今でも開閉がスムーズですし、歪みや反りも見られません。緻密な設計、良質な木材の選定、高い生産技術が投入されたのが伝わってきます。
見えない部分まで抜かりの無い設計、というのも推したいポイントです。
背面まで綺麗にお化粧されているので、間仕切りのようなレイアウトも可能です。むしろ積極的に見せていきたいほど綺麗ですよね。
細かいところでは、重量のある取手が木部に直接ぶつからないよう、鋳物のリベットでガードされています。使う人のことを考えた配慮が嬉しい仕様です。
見れば見るほど味のある外観。これは刺さる人多いんじゃないですか?
北欧風×民藝調というありそうでなかった組み合わせが新鮮で、個人的にも見れて嬉しい一台です。
オリジナリティある生活空間を作れそうな、今一押しのサイドボードのご紹介でした。