天童木工 中座椅子

他のスタイルとは大きく違う空気を纏いながらも、多くの人に寄り添う。 ジャパニーズモダンと呼ばれるそれらは今日も色褪せない魅力を放ちます。 特有の気品を纏いながらも確立された確固たる意識。 今尚多方面に影響を与え続ける名作たちは日本の巨匠たちが作り上げた魂の結晶と言えます。 ジャパニーズモダンの名作、中座椅子のご紹介です。

安心感と気品

>>この商品の詳細を確認する 渡辺力、柳宗理、水之江忠臣、剣持勇らと共に今日のデザインの礎を創ったといわれる長大作。 本日ご紹介させて頂く名チェアを手掛けた名デザイナーです。 発表は1960年。 長大作が、ル・コルビュジエの弟子の坂倉準三が創設した坂倉準三建築研究所在籍時にデザインしたことでも知られています。 特徴は直線的な脚デザイン。 そして曲線を描く背と座。 それらのバランスが美しくまとまり、印象的なフォルムながら落ち着いた気品を感じさせます。 特有の造形を持つ背もたれは柿をふたつに切った際の断面から着想を得たそう。 低座椅子のどこか愛らしい雰囲気はこの箇所に宿っているのかもしれません。 厚みのあるシートはゆったりとした座り心地で程よい傾斜により立ち上がりやすい設計。 絶妙なバランスがコンパクトな中座椅子に安定感を与え、しっかりと身体を支えてくれます。 十分な素材感を放つ美しいフレームデザインは天童木工の熟練の技術が表れた箇所。 たっぷりとした材の厚みと美しいラインが全体のバランスを支えます。 特有の魅力を放つジャパニーズモダンの名作たち。 それらは暗く落ち込んだ戦後の日本に新しい風を吹かせました。 和と洋どちらにも馴染む、柔らかい安心感と新鮮な気品。 美しい心地をもつ名チェアのご紹介でした。