Tendo
HERON chair
こんばんは。用賀店のふくです。
皆さまは映画を見たり音楽を聴きながらリラックスする場所ってありますか?
僕はソファに座るか、少しだらしないのですが床に寝転んでしまうこともあります。
何も考えないで集中する場所って生活の中では意外と貴重だと思いますし、1人の時間を楽しみたいって方も実は多いのではないでしょうか?
今日はそんなリラックスの場所を提供してくれる家具のご紹介。
是非最後までご覧くださいませ。
自然体になる
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こちらのチェアは日本の老舗家具メーカー“天童木工”の『ヘロン チェア』です。
美しい曲線のシルエットから居心地の良さを連想させますよね?
随所に拘りが詰まった椅子となりますので今日はその魅力に迫ってみましょう。
まずはデザインから。
手掛けたのは菅澤光政氏。
同氏は1940年東京に生まれ1963年に天童木工に入社し、その3年後にはデンマーク国立技術研究所にて研修を受け、翌1967年にこのヘロンシリーズがグッドデザイン賞に輝きます。
1人掛けのハイバックラウンジチェアって現代では安価な価格で出回っているのをよく見かけますが、こちらは60年以上前にデザインがなされておりますので現行品の先祖と言ってもいいと思います。
似通ったアイテムが多い中でもその輝きを失わず、愛され続けているのは天童木工の素材と向き合ってきた膨大な歴史と培われた高い技術力から。
その技術力はフレームに色濃く反映されており、肘掛け部分以外の継ぎ目は一切見られず、一体成型によって仕上げられているのです。
普通にしていたら気付きもしないことかもしれませんが、細部に宿るデザインからモノ作りへの情熱と拘りを感じさせます。
実際に腰をかけてみましょう。
見た目から受ける居心地の良さを裏切ることの無い座り心地で、身体全体を包み込んでくれるようなフィット感を味あわせます。
シートは薄く硬いようにも見えますが当たりは非常にソフト。
絶妙な角度の傾斜は自然体でゆったりと寛がせます。
イサム・ノグチ氏も生前にアトリエでこのチェアを愛用していたという逸話があるのですが、腰を掛けてみると誰もが納得するでしょう。
流れるような脚部も美しいのですが、実際にこの椅子に触れてみないとわからないのが「重さ」にあります。
約6.4kgと非常に軽量で、どなたでも移動は容易。
もともと軽やかで浮遊感を感じさせる表情ですが、その期待も裏切ることはなく、取り回しの良さからこの椅子をまた1つ好きにさせてくれました。
日本のモノ作りへの姿勢を顕著に表した作品と言えるでしょう。
身体を休めるリラックスだけではなく、気持ちまで自然体へ戻してくれる。
そんな特別な名作椅子のご紹介でした。