Herman Miller
Vintage side shell chair Manufactured by Hille
世紀の名作「イームズ シェルチェア」。
現在も多くの人々に愛される存在であり、特にビンテージシェルはコレクション対象として高値で取引されている事でも有名です。
今回はそんなシェルチェアの中でも数少ない"英国製"のシェルチェアをご紹介。
大変珍しい一点となっておりますので、是非この機会にご覧になっていってください。
希少な"英国製"シェルチェア
1950年の登場から一度生産が中止される1990年頃までに "1st" "2nd" "3rd"と3つの時期に分類され、それぞれシェルに含まれるガラス繊維量が異なる等、独自の特徴を持つ「ビンテージシェル」。
ビンテージシェルは"ゼニス" や "ハーマンミラー" が製造を行い、その後再生産が始まった1998年からは"ヴィトラ"が製造を行ったという歴史があります。
「上記3社による製造が正規品」このような認識が一般的かと思いますが、実はほんの僅かの短期間、ハーマンミラーより正規ライセンスを与えられて製造された 「イギリス製のシェルチェア」 が存在しています。
それがこちら、"ヒル Hille" が手掛けた一脚。
Hilleと言えば、かつてイギリスを代表する家具ブランドとして気鋭のデザイナーズ家具を手掛け、世界で初めてとなるポリプロピレン製家具を発表。デザイン家具界に大きな影響を与えたブランドとして知られています。
こちらが製造されたのは1960年代とされておりビンテージシェルとしては2nd期に相当しますが、ハーマンミラーが自社以外の工場でFRP製シェルチェアの生産を行うという構図はかつてゼニスが製造を手掛けた1st期と共通する点があります。
完璧な状態ではないもののロゴシールが現存しており、イームズのサインとhillのロゴも一部確認できますね。
こちらはどうやらヨーロッパ市場に向けた生産だったようで、アメリカで流通する機会がなかったからなのか、現在の中古市場でもなかなか見かける事がありません。
唯一無二の風合いを醸し出すFRPのガラス繊維。
正規ライセンスを得ているだけあってそのフォルムはまさにオリジナルのシェルチェアです。
特徴的な点があるとすれば、ゼニスやハーマンミラーが製造したシェルと比べエッジの処理が必要最低限のものに留められているようで、やや厚みが残っています。
経年によってこのエッジ部分に削れがあったりもするのですが、それがまた味となっていい雰囲気。
実質剛健なもの作りで知られる英国ならではのクラフトマンシップが感じられます。
ベースはリプロダクト品となりますが、1st期と同じスタイルのエッフェルベースが搭載。
シェルのこってりとした表情にスッキリとしたベースがよくマッチしており、空間のアクセントにもなってくれると思います。
何よりイームズシェルチェアのファンであれば是非手に入れて頂きたいこちらの一脚。
imptionでも滅多にない入荷となっており、大変希少な一脚となっております。
お探しの方は是非この機会にご検討くださいませ。