Verner Panton
Panton Chair
1960~70年代、当時のサブカルチャーの1大ムーヴメントとなったサイケデリック・ムーヴメント。
当時のファッションや音楽、アートなど刺激的な極彩色のデザインや流動的な抽象図案、トランス状態を想起させるような陶酔的なサウンドなど、その影響はもちろん建築やデザインの世界にも。
本日は、その色彩と幾何学模様に魅せられた、北欧デザイン界の「異端児」と評されるデザイナーが手掛けた名作チェアのご紹介です。
色彩と曲線が生んだ革命

今回ご紹介するのは、北欧デザインの三大巨匠、ハンス・J・ウェグナー、ボーエ・モーエンセン、フィン・ユールと同じデンマーク出身のデザイナー、“ヴェルナー・パントン Verner Panton”が手掛けた名作「パントンチェア」の2脚です。
1926年、デンマーク・ゲントフテに生まれたパントンは、ミッドセンチュリーを代表するデザイナーの一人。
当時主流だった木製家具の概念にとらわれることなく、プラスチックや金属など新しい素材を積極的に取り入れ、革新的で未来的なデザインを数多く生み出しました。

「私の使命は、人々の想像力をかき立てること。人々がファンタジーとイマジネーションを使い、生活環境をもっとエキサイティングなものにするように励ましたい。」と語ったパントン。
その言葉どおり、彼の作品は大胆なフォルムや鮮やかな色彩、独創的な発想にあふれ、時代を超えた現在でも世界中の人々を魅了し続けています。

今回入荷したのは、Vitra社製の「パントンチェア クラシック(グロスラッカー仕上げ・ブラック)」と、「パントンチェア(2003年製・廃番カラーのオレンジ)」の2脚です。
パントンチェア最大の魅力は、継ぎ目のない美しいS字のフォルム。世界初の一体成形プラスチックチェアとして知られ、誕生当時は家具デザインに大きな衝撃を与えました。
一体成形ならではの適度なしなりが身体をやさしく支え、見た目の美しさだけでなく、快適な座り心地も兼ね備えています。


パントンチェアは、誕生以来、量産化技術の進歩に合わせて素材や製法を幾度もアップデートしてきたプロダクトとしても知られています。
クラシックはガラス繊維強化プラスチック(FRP)を用いて成形し、表面を丁寧に研磨した後、グロスラッカーで仕上げることで、深みのある艶と重厚感のある表情を実現しています。


一方、ポリプロピレン製は射出成形による一体成形を採用し、複雑なS字フォルムを高い精度で量産することが可能になりました。
今回入荷したオレンジは2003年製の廃番カラー。現行品では見ることのできない色味も魅力のひとつです。


同じデザインでありながら、FRPならではの硬質感と塗装の奥行き、ポリプロピレンならではの軽快さや扱いやすさなど、素材や製法の違いがそれぞれ異なる個性を生み出しています。

ヴェルナー・パントンが生み出した作品は、どれも大胆でありながら、暮らしに彩りと遊び心を添えてくれるデザインばかり。
今回入荷した2脚も、同じフォルムでありながら、素材や製法によって異なる魅力を楽しめる貴重な組み合わせです。
パントンの世界観を存分に感じられる名作チェアを、この機会にぜひ店頭で見比べてみてはいかがでしょうか。































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