Jean Prouvé
TABOURET HAUT
時代を超えて愛され続けるデザインには、理由があります。
今回ご紹介するのは、フランスの建築家・デザイナー、ジャン・プルーヴェが1949年に手掛けた「タブレ オウ ハイスツール」。
工業デザインの先駆者として知られるプルーヴェは、「スタンダードチェア」をはじめ、機能性と構造美を高次元で融合させた数々の名作を生み出しました。
本作にも、素材を活かしながら合理性を追求した、彼ならではの哲学が息づいています。
シンプルな一脚だからこそ際立つ、ジャン・プルーヴェの普遍的な魅力をご堪能ください。
静かに語る名作


ジャン・プルーヴェの代表作といえば、「スタンダードチェア」や「ゲリドンテーブル」を思い浮かべる方も多いはず。
本作「タブレ オウ ハイスツール」にも、そうした名作に通じるプルーヴェらしいデザインエッセンスが随所に息づいています。
厚みのあるオーク無垢材を贅沢に用いた円形の座面と、三角形を思わせるシャープな脚部。
力学に基づいた合理的な構造と、無駄を削ぎ落とした造形美が見事に調和し、シンプルでありながら強い存在感を放っています。


無駄を削ぎ落としたシンプルな佇まいでありながら、細部にまで宿る洗練された意匠。
その絶妙なバランスこそが、ジャン・プルーヴェのデザインが時代を超えて評価され続ける理由なのかもしれません。
一見すると、現代にも似たようなスツールは数多く存在します。
しかし、デザインが生まれた背景や思想、そしてオリジナルプロダクトならではの構造美までを含めて手にする歓びは、何物にも代え難いもの。
単なる家具ではなく、デザインの歴史を暮らしの中で楽しめる一脚と言えるでしょう。


細部へ目を向けると、その完成度の高さはさらに際立ちます。
丁寧に削り出されたオーク材の座面や、繊細でシャープな印象を与えるレッグはもちろん、目を引くのが脚部をつなぐスチールリングです。
このリングは構造を補強するだけでなく、自然に足を預けられるフットレストとしても機能。
さらに表面には、靴底が滑りにくいよう細かな凹凸加工が施されており、使い心地まで丁寧に考え抜かれています。


こうしたディテールに触れるたび、プルーヴェが追求していたのは、単なる造形美ではなく「使うこと」を前提としたデザインだったことが伝わってきます。
必要な機能を、必要なかたちで、美しく表現する。
その考え方は決して主張し過ぎることなく、使い手が日々触れることで少しずつ実感できるもの。
華やかさではなく、本質的な美しさを備えているからこそ、時代を超えて愛され続けているのでしょう。

派手さはありません。
それでも、空間にそっと置くだけで伝わる品格が、このスツールにはあります。
プルーヴェが追求した合理性と美しさ、そしてヴィトラによる確かなクラフトマンシップ。
そのすべてが調和した一脚は、日々の暮らしの中で使い込むほどに、その価値を静かに語りかけてくれるはずです。
時代を超えて受け継がれる名作を、この機会にぜひお迎えください。































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