Vitra
Wiggle Side Chair
家具業界に入ってから早5年。
前職であるアメリカンアンティークショップにいた時の話ですが、入社当初にインテリアデザインは建築と親密な関係にある事を知り、家具は”建築物”と”人”の間に位置する物だと考えるようになりました。
当時、好きなインテリアを見つけては、誰が何のために・どのように作ったのか?を調べる毎日で、今では数多くの偉大なデザイナー達を知ることが出来ましたが、彼らの肩書きには大抵、建築家/デザイナーと書かれていました。
今回は、そんな中で知った一人でもある、現代アメリカを代表する建築家の1人”フランク・O・ゲーリー(1929-)によってデザインされた名作 ”Wiggle Chair(ウィグル チェア)”をご紹介します。
~彫刻的で斬新な造形~

本品は、サステナブルという考え方が広まる以前から、段ボール素材の可能性に目を向けて生まれた「Easy Edge’s」シリーズのひとつです。

建築模型に段ボールを使ったことにインスピレーションを得たゲーリー。
段ボールを交互に重ね重ねすると、実は非常に耐久性と強度に優れていることを発見したそうです。
1969~73年までの間で本品の他、スツールやダイニングチェア、コーヒーテーブル等をデザインしています。段ボールの汎用性を活かした家具シリーズ。是非調べてみてください。


こちらは、「Easy Edge’s」のシリーズの中でもよく目にすることがある代表作。
「Wiggle=くねくねする」という名前が示すように、流れるような有機的フォルムを描いています。


一見すると強度が少し心配に感じられますが、見えない部分にスチールロッドや木材でしっかり補強がされているため、安心して座ることができます。
軽量な素材を採用しているため、女性でも扱いやすく移動もスムーズに行えるかと思います◎。

また、印象的なデザインですが案外スタイルを問わず、多様なインテリアに調和する点もこの椅子の特徴です。
ミッドセンチュリーやモダンな空間、はたまたインダストリアルやクラシックな場所でも確りと存在感を放ってくれます。


段ボールという身近で軽やかな素材が、ここまで彫刻的で力強い造形へと昇華された例は多くないのではないでしょうか。
いままでインスタやピンタレストを通してしか見たことが無かった名作。
彫刻のような佇まいでありながら、日常に寄り添う実用性も備える。
それこそがフランク・O・ゲーリーの思想。
Wiggle Chairは、家具が建築へと近づいた瞬間を感じさせてくれる名品だと感じました。































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