Werner
Shoemaker Chair NO.59
普段体を休めるために座っている椅子。
その快適さの裏には作り手の意匠や製作背景が詰まっています。
今回は、そんな座り心地に秘められた背景が魅力的なスツールが入荷いたしました。
座り心地にある背景
15世紀のデンマークにて、農民たちが牛の乳しぼりの為に使っていたミルクスツールがこのチェアの起源と言われています。
基本は3本脚。
現代の様にフラットな床が無く様々な場所で使用する事が想定されたこの仕様は、どのような場所でも安定し確りと作業を支えていました。
その後は木靴職人などの多くの職人たちが同型のスツールを作業用の椅子として愛用していたそう。
長時間にわたる製作時間。職人は座り心地の向上の為座面に座繰り加工を施しました。
もう一つの諸説として、毎日の作業に欠かせない道具であったことから、シート座面がお尻のラインに合わせて摩耗していき、人の身体に馴染むものになっていったそうです。
なんにせよ、シンプル且つ堅牢で、それらに伴う使い心地は長い年月がかかり完成されたのです。
ワーナーは1970年代のはじめにシューメーカーチェアを製作開始したデンマークのメーカー。
そんな”一番使いやすくなった状態のチェア”を同社によって再現した一点となっており、ハンドメイドで削り出された柔らかく上質な存在感が魅力です。
こちらはオールブラックペイントが施されたモデル。
USEDの市場で見かけることは珍しい一品となっています。
シックで落ち着いた雰囲気を纏うスツールはディスプレイアイテムとしてもお勧めです。
工夫を繰り返して生まれた作業用の椅子。
北欧デンマークが生んだ妥協のないアイテムの座り心地を是非ご堪能下さいませ。