Louis Poulsen
AJ Table Lamp
考え尽くされたデザイン。
外見を指してデザインとするか、中身の機能や製作背景までをデザインと言うのか。というテーマを述べた記述を最近見ました。
どちらもデザインと言えるという結論だったのですが、どうせだったら細部まで拘ったモノの方が永く愛用できる気がします。
今回は、全角度から拘ったテーブルランプが入荷いたしました。
厳格な拘りから生まれた優しい灯り
こちらは、”ルイスポールセン Louis Poulsen” の 『AJ テーブルランプ 』です。
手掛けたのは、美意識の妥協を一切許さない "アルネ・ヤコブセン"。 自らが設計した建築物に自らがデザインした家具を置き、空間を全てプロデュースする完璧主義者として知られる巨匠です。
AJ テーブルランプは、1959年にコペンハーゲンの中央駅そばに建設されたデンマーク初の高層ビル、SASロイヤルホテルのデザイン・コンセプトの一部としてデザインし、その翌年ルイスポールセン社が製品化したテーブルランプ。
この建物、そして内部を彩るエレメントもヤコブセンによる設計です。エッグチェアやスワンチェアなどの他の名プロダクトも同建築物の為に生み出されました。
置かれているソファや建築物の斜めの外形にも平行するようにフォルムがデザインされたそうです...。いやーすごい徹底っぷりですね。
円、円柱、三角形と線で構成されたデザイン。
ヤコブセンの建築デザインにも共通する要素である曲線と直線、直角と斜角で組み合わせた造形のテーブルランプです。
無駄がなくシャープでそれでいてどこか有機的で温もりを感じられます。
様々な要素が入っていながらも、全体で見た時に一つのインテリアとして昇華している非の打ち所のない逸品です。
スタイリッシュな外見だけでなく、上下の角度が調節可能なシェードやON・OFFのボタンスイッチが備わっており、テーブルライトとしての機能性も十分。
また、シェード内側は、柔らかな反射光を生むための白色塗装がなされており、上方にも下方にもピンポイントで暖かな光を灯します。
テーブルランプとしてはもちろん、デスクランプやワークスペースでの灯りとして、店舗什器としてディスプレイライトにしたり、ベッドサイドに置くのも素敵です。
軽量なのでお部屋間の持ち運びも容易に行えます。
優美でオブジェのような佇まいは、幅広いインテリアテイストにもマッチし、お部屋をスッキリ美しく演出します。
落ち着いた色味のレッドカラーは、灯りをつけていない時でも、自然光により華やかで上品な雰囲気が際立ちます。
「美しいものを作るのではなく、必要とされているものを作る」という彼の哲学と、抗えない美意識によって生まれた一品。
そんな厳格な拘りから生まれた柔らかな優しい灯りは、人々を心地良くさせ、安らぎの世界へと案内してくれるでしょう。
発表から50年以上経った今でも色褪せることのないアルネ・ヤコブセンの名プロダクト、是非この機会にいかがでしょうか。