Louis Poulsen
Enigma
本日は、光を階層化するという北欧の伝統を、日本のミニマリズムと現代の素材で再構成した21世紀のマスターピース、" ルイスポールセン / Louis Poulsen " 『 エニグマ / Enigma ペンダントライト 』のご紹介♪
宙の階段


北欧は冬になると日照時間が短く、時折雪が降り積もり、光に乏しい時間を豊かに過ごす中で、灯りの文化が根付いていきました。
" ルイスポールセン / Louis Poulsen "は1874年創業のデンマークを代表する照明ブランドです。単に部屋を明るくするのではなく、「光の形をデザインし、人を幸せにする空間を作る」という確固たるデザイン哲学のもと、PHシリーズを始めとする様々な名作照明を生み出し、グレアフリーの黄金律は、世界中の照明デザインのお手本となっています。
こちらは2003年に日本人デザイナーの内山章一氏によりデザインされた比較的近年のプロダクト。1958年に創業した同社の長い歴史の中でも、世界展開している数少ない日本人デザイナーの一人です。
照明の可能性を追求し、「光源を隠しながら、いかに美しく、また効率よく光を届けるか」という難題に向き合ってきたデザイナー。機能的な光の計算と、無駄を削ぎ落としたミニマリズムが同居したこちらの作品は、翌年2004年にドイツにて栄誉ある「iFデザイン賞」を受賞する等、国際的にも高く評価されています。


極細のワイヤーで吊るされているのは、サイズの異なる4枚のアクリルシェード。真横から見ると分かる様に、それらはただの輪っかではなく、滑らかな曲線を描く立体物です。
遠目からではシェードが浮いている様に見える為、あたかも宙に漂う光の彫刻の様な幻想的且つ宇宙的な雰囲気を醸し出し、視覚的透明感を空間に演出します。


上面はマットな仕上げで光を拡散。仮面は光沢仕上げで効率よく光を反射。見た目一辺倒ではなく、光の広がりを計算した素材探求が行われ、不快な眩しさ(グレア)をカットする効果があります。
それはルイスポールセン社の伝統であるグレアフリーのデザインでありながら、既に世界的な知名度を持つ同社のアイコニックな「PH5」の多層シェードの概念を、現代的な素材で再解釈したもの。
紐やテグスで吊るしたモビールの様に細いワイヤーでシェードを浮かすという発想と、シェードの仕上げの役割は、「光のかたち」のデザインとして人に優しい柔らかな光を広げ、空間に溶け込む淡いグラデーションが心を癒します。
その灯りは北欧の厳しい冬を乗り越える「ヒュッゲな光」。そして日本人に馴染み深い「障子を通した光」の様に、デンマークの照明哲学と日本のミニマリズムが融合する完璧な光の美学を語り掛けます。


波紋が広がる様な静かな動きを演出する同心円の重なり。そして人の意識を向けさせるフォーカス効果を内包する逆三角形のシルエット。風通る隙間も含め、「形はあるが実体がない」ような光と空気の彫刻が、心理的に下方向へのエネルギーを生み、テーブルやその上に並ぶお料理に自然と視線が集まります。
幾重にも重なる光の層が、空間を重力から解き放つ。眩しさを抑えた繊細な輝きが、夜の余白に静かな奥行きを刻みます。


夜の余白に 淡く重なる
重力をほどく 空の階































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