Landscape Products
Raymond Cabinet Low
個人的なお話になりますが、今日は朝起床してここ数か月の中で一二を争う疲労感でした。体調に問題があるわけではないのですが、同じような睡眠時間でも「ほぼ寝落ち」と「電気を消して、しっかりと温かくして寝る」の違いは大きいようです。ちなみに昨日の私は前者でした。
疲労感につながるという点で考えると、散らばりがちなアイテムの定位置が決まっていること、視界に入った時に心がちょっと浮き上がるようなデザインである事なんかは家具選びで大切なポイントかと思います。
今回のご紹介は、そんな要素を満たしてくれるシンプルだけれども素敵なキャビネット。宜しければ最後までお付き合い下さい。
高級である事とは違う魅力
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今回のご紹介は人気の国内ブランド、ランドスケーププロダクツからローキャビネット。
とてもスッキリとした雰囲気が感じられるキャビネット。AVボードとしてもご使用頂ける丁度良いサイズ感です。
ランドスケーププロダクツは、1997年に中原慎一郎氏らによって結成されたプロジェクトチーム。
ミッドセンチュリー期のアイテムを主なデザインソースとしながらも、実店舗であるプレイマウンテンでは今の時代らしい表現をしている現代のアイテムを数多く取り扱う事で、今の暮らしをより楽しいものにする提案をしてくれています。
今回のアイテムはどんな提案をしてくれるでしょうか。
ロングセラーシリーズであるレイモンド。スクエアレッグやV.Kシリーズのテーブル、ポップなフォルムが可愛らしいローライドのソファといったアイテムと共に多くの人に受け入れられたオリジナルのデザイン。
曖昧なところが少なく、実用性と意匠を巧みに組み合わせたモダンデザイン。自分で使う時も誰かが訪れた際も、そのアイテムを目にした人に上質な空間にいる事を感じさせてくれる、洗練されたものに仕上がっています。
ナチュラルな雰囲気を感じさせてくれるウッドのフレームは桐材。最近は家具として聞く機会が少くなりましたが、日本では古来より箪笥などの箱もの家具に使われてきた良材。
吸湿性が少ないため狂いや割れ等に強く、取り回しのしやすい軽さも魅力の一つ。
空間にある空気と馴染むような淡い色味、手を触れた際のふわっとした触り心地もあってか不思議な軽さを五感で楽しむ事が出来ます。
そして何よりもユニークであるブラックカラー。ほのかに光沢感のあるMDF素材でフレームを覆う事で、軽さというメリットを犠牲にする事なくメリハリのある雰囲気に。
これが例えばウッドフレームだけであったならシェルフ部に差し込む光も単なる「暗い影」ですが、ブラックの素材がある事で湖面に反射する光のようにアイテムを引き立てる空間に。足元も同様にウッドフレームが宙に浮かぶような効果を生み出しています。
前衛的な形や高級な素材を前面に押し出すようなアイテムと違って、アイデアを活かすことでよりキャビネットの機能をまんべんなく楽しめるようにした意図のある1台。打算的にアイテムをしまうのではなく、何かを置きたくなる佇まいを感じます。
ロングセラーとなるのも納得の完成度ですね。
例えば、ひと昔前であったならヨーロッパやアメリカからの「舶来品」や一枚板がイコールで素晴らしい物とされたかもしれません。
もちろん今ほど情報や物流が整っていなかった当時の情勢あっての話。そう今は理解する事ができますが、現代はその価値観一つだけで計れる世界では無くなっています。
自分のチョイスでバランスのとれる余白を残しながらも、普段の暮らしを豊かに変えてくれるデザインプロダクト。多様な価値観の中で生きる私たちにこそ、このアイテムはより深く新しい意味を持っています。
普段に少し違った「景色」をもたらしてくれるアイテム。バランスの良い収納をお探しの方は、この機会にいかがでしょうか。