JOHANNES HANSEN

PEACOCK CHAIR

北欧デザイン界の巨匠で、ダニッシュモダンを牽引したデザイナーの一人として知られる、ハンス・J・ウェグナー。
家具職人にルーツを持つ彼の生み出してきた数々の作品。多作なのもあって手を抜いた家具もありそうですが、そのほとんどは美しいデザイン、品質、から世界中で名作として高く評価されています。邪推でしたね。失礼いたしました。

そんな彼の手掛けた作品の中でも、とりわけ自由なデザインで優雅な存在感を醸す一脚が入荷いたしました。

圧倒的優雅さ

今回は、ウェグナー作品の中でも名作と呼ばれる"ピーコックチェア"のご紹介です。
英国のウィンザー家具からインスパイアを受け、1947年にデザインされたこの作品。バックのスピンドルが解き放たれた矢に見えることから「アローチェア」と呼ばれることもあったそうです。

ピーコック(クジャク)の名の由来はもちろんその美しい姿から連想されたもの。 
実は、この『ピーコック』という名前、ウェグナーやアルネ・ヤコブセンらと共に北欧デザイン界を牽引した巨匠・フィンユールが名付け親なのだそうです。

拘っている点が見た目だけではなく、座り心地も完璧なのがウェグナー作品の特徴のひとつ。

人間工学に基づいた美しく開いた背もたれは理にかなった形状となっており、優しく身体をホールドしてくれるとともに、平たくなった部分が丁度肩甲骨あたりに当たるようにうまくデザインされております。

そして、座面には夏は蒸れず、冬は温かい特徴を持つペーパーコードを採用。

Yチェアなどと同様、シンメトリーな見た目が美しい対角線模様。編みの稜線により中央にくぼみができ、バックの構造も相まって身体をしっかりと預けられて長時間座っていても背中や腰がきつくなることなく、快適にお寛ぎいただけます。

見た目にも軽く、もちろん自重も軽く仕上がるので、持ち運びも楽ちんです。

現在はPPモブラー社がピーコックチェアを手掛けていますが、こちらのチェアには、歴としたヨハネスハンセン社の刻印が入ったオリジナルビンテージ品となります。

そのもの自体の希少性も然ることながら、ビンテージのピーコックがこんな綺麗な状態で現存しているのはかなり稀。
これからも永くお使いいただけます。

ウェグナーによる傑作。
見れば見る程、座れば座るほどその美しさと拘りが感じられます。

あまり店で働く者が言う事ではないのですが、このチェアをご覧になるだけでもお店に来る価値はあると思います。
それだけ魅了されてしまう逸品です。