HEYWOOD WAKEFIELD
M794G Step End Table
家具に使われる木材ってたくさんの種類がありますよね。
チークやビーチ、オークにローズウッドなど、色味や表情がそれぞれ異なるだけでなく、同じ木材でもカットの仕方で木目の印象がガラッと変わったり、生育地域によって質感が異なったりと、知れば知るほど面白い木材の世界。
でもぶっちゃけ「バーチ材」って印象薄いと思いませんか…?
今回はそんなバーチ材にフォーカスしてみたいと思います。
実はこんなに美しいバーチ材
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1936~1966年まで家具製作を行っていたアメリカの工房“ヘイウッドウェイクフィールド HEYWOOD WAKEFIELD”です。
熱心なビンテージファンにはお馴染みのブランドですね。
なぜか半分しか焼き印が押されてませんが、アメリカらしいラフさ(?)が感じられます。
製造年のスタンプも残っていました。今から68年も前のれっきとしたビンテージ品です。
ヘイウッドウェイクフィールドはチェストなどのストレージ系アイテムから、ドレッサーやテーブルなど幅広いラインナップを展開していました。
滑らかにエッジを落とした柔らかなフォルムもそうですが、最大の特徴と言えるのが、一貫してバーチ材を用いていたということ。
バーチ=樺(カバ)材ですので、日本人にはシラカバがイメージしやすいと思います。実際にシラカバが家具に使われることは稀で、その仲間のマカバなんかが家具作りにはよく使われるようです。
身近なところでは爪楊枝やフローリングなど、我々の生活に浸透しているバーチ。
無慈悲にも「特徴が無いのが特徴」と評されることもあるバーチ材ですが、本当に没個性と切り捨ててしまっていいものでしょうか…。
否!
こちらの個体をご覧頂くと、すごいうねりの杢目がお分かりかと思います。
バーチはプレーンな木目といった印象が強いものの、実は良質なものになると芸術的な虎杢が浮き出ることがある、なんとも魅力的な木材なのです。
実物も見る角度を変えるとホログラムの様に表情が変わるので、暇さえあればずっと眺めてられます(病気)。
かつては私も捉えどころの無さゆえに、バーチ材にはイマイチ興味が持てませんでした。
そんな印象を変えたのは、奇しくもヘイウッドウェイクフィールドの家具でした。その時目にしたものもハッキリと立体的な杢目が浮き出ており、その美しさは今でも覚えています。
当たりの個体だったのかなとも思いましたが、このテーブルを見る限り、どうやらヘイウッドは質のいい材が潤沢に使えていたようですね。
明るく優しい色味もバーチ材ならではで良いですよね。いかにもビンテージ品だぞ!という圧が無く、気取らない感じが素敵だと思います。
お部屋にもスッと取り入れやすく、空間の名脇役として活躍してくれるのではないでしょうか。
ぜひ美しい杢目を愛でてあげてくださいませ。