FRITZ HANSEN
VICO Chair
「真に現実的であるためには、常に過去と未来に目を向けていなければならない」
情熱は目には見えませんが時に物に乗り移り現代に蘇ります。
本日紹介させて頂くのは一切の装飾主義やポストモダニズムから遠ざかり、生涯をかけてモダニズムを貫いたあるデザイナーが手掛けた一脚。
強い哲学を持って完成された名プロダクトのご紹介です。
コンテンポラリーデザインとシンプルさの融合
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今回入荷したのはデンマークの家具ブランド“フリッツハンセン Fritz Hansen”より「ヴィコチェア VICO Chair」。
プライウッドならではのしなやかさとバランスが美しい一脚です。
デザインを手掛けたのはイタリア人デザイナー、ヴィコ・マジスレッティ。
デザイナーの名前が冠されたヴィコチェアは、実験的でありながらも調和の取れた圧倒的なバランスを持つ作風で知られる彼の代表的作品として知られています。
柔らかく広がる背とアーム部の曲線。
ヴィコチェアの魅力はプライウッドを上手く用いたこのシェルにあります。
この柔軟な表情は質感にも表れており、腰を掛けるものを優しく受け止めてくれます。
プライウッド特有の程よいしなりが心地良く、シンプルなデザインからは想像できない感触を体感することが出来ます。
スチール脚は艶消し加工が施されており、プライウッドと相性良く馴染んでいます。
全体のバランスを保ち360度どこからでも美しい見た目を叶えており背後からのフォルムを美しいものです。
驚くべきポイントはこれだけのデザインがなされながらもスタッキング機能が備えられている点。
「悪いデザインに言い訳はない」と遺した通り、デザインと実用性の共存はヴィコ・マジスレッティにとっては必須でした。
60年代からの黄金時代に新しい可能性を探り、現在のイタリアデザイン界の基盤を作ったヴィコ・マジスレッティ。
強いデザイン哲学は後世にも残り名プロダクトを残すことになりました。
圧倒的なバランスと座り心地、そして機能性の全てを兼ね備えた一脚のご紹介でした。
FRITZ HANSEN VICO Chair A
FRITZ HANSEN VICO Chair B