Fritz Hansen
KAISER IDELL 6580-F LUXUS
1872年に設立し、多くのデザイナーと名作を世に送り出してきた北欧を代表する家具ブランド「フリッツハンセン Fritz Hansen」。
家具の機能性と新たな材料や加工技術を研究し続け先進的な北欧デザインを数多く発信してきた同社ですが、近年では各国で廃盤となってしまった優れたプロダクトの復刻生産にも力を入れています。
本日はそんなフリッツハンセンが現代に蘇らせた名作照明のご紹介です。
不変の灯火
ドイツの照明として無類の人気を誇る名作「カイザーイデル KAISER IDELL」。
バウハウスによって確立されたモダニズムが色濃く表れた簡潔なスタイルで、曲線を巧みに用いた造形はランプの普遍的なデザインとして広く知られています。
デザインを手掛けたのはドイツ工業デザインの先駆けとも呼ばれる「クリスチャン・デル Christian Dell」。
銀細工職人として学んだのちバウハウスの金属工房で主任を務めるなど高い金属加工を有した同氏によって1936年にデザインされ、当時製造を担った照明メーカー"カイザー社"の社名に、ドイツ語でアイデアを意味する"イデア"とクリスチャン・デルの名前を組み合わせて「カイザーイデル」と命名されました。
ペンダントライトをはじめデスクランプやウォールランプを取り揃えた同シリーズですが、今回入荷したのはスッキリとしたシルエットのフロアランプ。
繊細な曲線を描くアームに特徴的なシェードを組み合わせたアイコニックな一台です。
上下の角度を調整できるシェードに加えてアーム中央のリングを回すことで高さの調整ができるようになっており、フロアランプとしてはもちろんデスクやサイドボードなど他のインテリアと合わせやすく取り入れやすい仕様です。
また、アーム上部は360度スムーズに回転させることができ、お休みの際などシチュエーションに応じて光源の位置を調整することも可能となっています。
シンプルな機能ながらもしっかりとした実用性を備え、バウハウスらしい合理性が感じられる構造です。
今回入荷した個体は全体を通して光沢のあるカラーリングで高級感ただよう仕上がり。
艶感のあるスチールとブラックの組み合わせは落ち着きのあるモダンな風合いを持たせつつも、どこかレトロポップな印象で固すぎない面持ちに。
モダニズムが基本とする幾何学的なシルエットを曲線的に組み合わせることで、気品とカジュアルな雰囲気の両方を兼ね備えたウィットに富むデザインとなっています。
ドイツで生み出されたモダンデザインをフリッツハンセンが現代に蘇らせた「カイザーイデル KAISER IDELL」。
シンプルながらしっかりとした機能性と端正なフォルムは幅広いインテリアシーンにマッチすること間違いありません。
半世紀越しに復活を遂げたドイツ照明デザインの逸品、タイムレスな魅力でお部屋をシックに彩ってくれます。