Auping
Euroika
特有の佇まいを持つオランダのインダストリアルデザイン。
北欧やヨーロッパには無いエッジは近年日本でも評価されています。
その理由の一つがフリソ・クラマーのデザインなのかもしれません。
本日ご紹介させて頂くのは、ミッドセンチュリー期に他に無いデザインを提示し新たなアイコンを作り上げた名デザイナーの隠れた名作です。
ダッチインダストリアル、確固たる名作
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1922年にオランダのアムステルダム生まれたフリソ・クラマー。
オランダ初のデザイン会社である“トータルデザイン”の創設メンバーとしても知られており、スキポール空港や大阪万博のオランダ館も手掛けています。
1953年には名作、リボルトチェアを発表。
ミラノトリエンナーレに出展されダッチスタイルのアイコンとして認知されました。
この出来事は彼を一躍有名に。
イームズに影響を受けたデザインが溢れる中で唯一と言っても良いほどの衝撃を与えます。
代表作と知られるのがコンパスレッグと呼ばれる印象的な脚を持つリザルトチェア。
薄い鉄板を加工し強度を持たせた堅牢なベースと3次元形成された背と座が叶えた安定した座り心地は素晴らしく、今尚ファンの多い名作として知られています。
ここで完成されたのがすっきりとした見た目を持たせながらも十分な堅牢性を持たせた、脚。
そして素材の美しさを引き立てながらも叶えられた自由なかたちのプライウッド。
この手法は後のデザインに多大な影響を与えます。
今回紹介させて頂くテーブルもまさにリザルトチェアの血を受け継いだといえる一台。
このユーロイカシリーズはは1963年にデザインされました。
当初はチェアやベッド等も発表されたそう。
中でもこのテーブルの完成度は素晴らしく、シンプルな仕様の中にフリソ・クラマー独自のデザイン哲学を強く感じさせます。
天板に用いられたのはチークのプライウッド。
これにより叶えられたサイドの曲線と視覚的なスマートさ、軽量性と素材の深みは素晴らしく、他の名作テーブルには無い特有の雰囲気を放っています。
脚デザインも非常に印象的。
全体のバランスを確りと支え、シンプルながらも強い存在感を放ちます。
どこか感じさせるリザルトの風格はフリソ・クラマーだからこそ完成できたダッチスタイル。
素材本来の魅力を引き出した経年の具合も程よく、良質なビンテージの個体に仕上げられてます。
温もりある北欧スタイルや力強いUSビンテージの家具。
そのどちらにも当てはまらないオランダのインダストリアルスタイルは確固たる風格を放ちます。
そんな独自のデザインを確立した名デザイナーの隠れた名作。
ありふれたデザインの中で一際力強い魅力を放つ逸品です。