France & Søn
Moduline Sofa
多くの名作を輩出したデンマーク。
無駄をそぎ落とした美しさに伴う生活の為の形は人々の暮らしをより良いものに変えました。
時にそれらは機能的な面や柔軟性を隠し持つ事も。
美しさに隠された見た目以上の使い心地はデンマークデザインが持つ特徴と言えます。
今回ご紹介させて頂く逸品もそのひとつ。
美しい変形
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デンマークの家具メーカー“フランス&サン france & søn”。
デンマーク黄金期と言われた60年代に独自の手法で多くの名プロダクトを世に送り出しました。
そのほとんどのデザインを著名なデザイナーが手掛けており当時の人々にも特別に映ったそう。
半世紀以上が経った今日でもフランス&サンの家具は黄金期を代表する名ビンテージとして評価されています。
フランス&サンが家具を手がけたのは1957年から1967年の10年間のみ。
チーク材の高騰や流行の廃りは良質なチーク材のデンマーク家具を瞬く間に過去のものにしました。
後に買収により名を変えましたが70年代中ごろには廃業。
新しい名作が作られることは無くなりました。
今回入荷した「モジュラインソファ Moduline Sofa 」はそんなフランス&サンの高い技術力とデザイナーのセンスが強く表れた逸品。
シートが描く身体に沿うなだらかなラインとそれら支える直線のフレーム。
フォルムから仕様まで全ての箇所が美しく設計されており、デンマーク黄金期の確固たる品格を強く感じさせます。
デザインを手掛けたのはデンマークのデザイナー、オーレ・ゲルロフ・クヌードセンとトーベン・リンド。
デンマークの家具デザイナーであったふたりは60年代より共同で多くのチェアをデザインしています。
彼らの家具デザインの特徴は良質な素材と毎日を快適に過ごせることに重点を置いた使い心地の良さ。
美しいデザイン哲学の元に設計されています。
その代表的な作品がモジュラインソファでした。
その名の通りモジュラー家具として作られたモジュラインソファ。
チェアやテーブル、アーム等のパーツを連結することで様々な空間やシーンに対応させることが出来ます。
良質なデザインを保ちながら変形させるという衝撃的な仕様は当時のプロダクトデザイン界を驚かせました。
モジュラー家具とは思えない素晴らしいフォルムはデンマーク由来の名デザイン。
身体に沿うシートのラインと座り心地、温もりあるチーク材には緊張感ある直線のラインが与えられており、圧倒的なバランスを見せます。
フレームの角はまるで細部に与えられた装飾の様。
高い木工技術と同時にさりげないセンスを感じさせます。
デンマーク黄金期。
そう呼ばれる理由な全ての箇所に宿ります。
多くの人に知られる名作でこそありませんが、判る人には判る名作です。